学長・野風草だより

No.244

No.244 2012年7月11日(水)

卒業生と新入生をつなぐ「愛と志」

 私の新入生特殊講義(大経大の歴史と黒正巌)では、毎月本学の卒業生にきていただき、新入生たちに実社会での経験を語ってもらっています(野風草だよりNo.219)。6月27日には、文房具の販売会社で25年勤めてきた私のゼミ卒業1期生(1988.3)に来てもらい、企業で働くとはどんなことなのかを失敗談・成功談を織り交ぜながら、楽しく語っていただきました。彼が仕事でお付き合いのあった方から教えていただき、座右銘にしている言葉は、「ものごとは出来るか出来ないかではありません。やるかやらないかなのです。」だそうです。いいですね。

 2週間前には私の行きつけの店である「セブン」で、打ち合わせのために一緒に飲みました。ちょうど私のゼミの21期生(2010.3)が、やはり公務員をめざしたいとのことで、会社に2年ほど勤めてやめ大学の近くで勉強していたので、呼び出して一緒に飲みながら、あれやこれやと相談にも乗りました。以下は、受講生たちの感想です。

「実際に会社に入ってからの失敗談や成功談を聞き、確認の大切さや、小さな行動でも他人にとっては大きなことである場合を知り、とてもためになりました。座右銘をお聞きして、私は何かする前からグダグダ考えてしまうタイプなので、この言葉は本当に自分の中に大きく響きました。」「とても人間味のある方だと思いました。自分たちからもそんなに遠くない存在な気がして親しみが持てました。自分で出来ないなんて決めて線を引くのではなくて、思い立ったらやってみなければわからないというのは、納得しました。」「普通のサラリーマンで、私たちのほとんどがなるので、親近感を抱きました。人にどう伝えるかではなく、人にどう伝わったかを考えること、聞き上手になること、周りに感謝すること、の3つが大切だと言われましたが、当たり前のようで忘れがちなので、勉強になりました。」 

 7月11日には、本学に勤めている卒業生にお話しいただきました。彼は私のゼミ生ではありませんが、1991年頃に私の日本経済史の講義をきいてくれており、それ以来付き合いが続いています。今回はとくに、東北大震災へのボランティアの経験、モンゴルに植林に行った経験を詳しく話してもらいました。パワポで活動の様子を詳しく見せ、熱くボランティア活動の意義を語ってくれ、受講生たちは真剣に聞き入っていました。以下は、感想です。

「お話を聞いて、本当に私のこれからの人生を変えてくれる大きなキッカケになりました。あれから私は自分自身で海外ボランティアについて調べ、友達を誘うなど積極的に取り組み、この夏にバリ島まで実際に行くことになりました。感謝しています。」「ボランティアは自己満足でいいので、それがどの方向に向かっていくのかが重要なのだ、という言葉がとても心に残りました。社会貢献なども最初は履歴書のためにやっていても、それがボランティアにすすめば、それはそれでいいんじゃないかと思いました。」「迷うな、迷うより行動をしようと言われて、はっとしました。そうすれば、これからより充実した人生を歩んでいけるような気がしました。」

 卒業生たちの気持ちは、新入生にも確実に伝わっていることと思います。こうしてバトンタッチがされていくことをうれしく思います。今年は創立80周年を迎えます。今後とも黒正巌博士の言われた「道理は天地を貫く」を根本に据えて、「愛と志のある教育」を実現していきたいと思います。