学長・野風草だより

No.247

No.247 2012年7月13日(金)

税理士大樟会で黒正イズムに関する講演

 税理士大樟会の研修会で何かお話ししてくださいと、監事の岡田さんから5月に依頼されて、私はお金とは無縁の研究しかしていませんとお断りしました。いえ、江戸時代の年貢の話でもいいんですよと言葉巧みにのせられ、5月末に岡田事務所の本学卒業の若手税理士さんお二人に、新入生特殊講義で講演していただいていることもあり(野風草だよりNo.219)、引き受けてしまいました。あれやこれや迷い悩んでるうちに、当日になってしまいました。
 「農業と教育―こころを育む―」のテーマで、20代後半からの研究生活の始まりから現在の学長をしながらの研究と教育の考え方などを、2時間たっぷりお話しさせていただきました。29名もの方々に熱心にお聞きいただき感謝いたします。内容と感想については、同窓会「大樟会」の支部だよりの8月7日付で、ご覧下さい。
 その後の懇親会では、13期卒の松浦圭子さんと大城戸武子さんと親しくお話しさせていただき、女子経専時代の思い出や黒正校長の姿をたくさん聞かせていただきました。80周年という記念すべき年に、黒正校長の思い出をこうして直接お聞きできたのは、うれしい限りでした。黒正博士の言われた「道理は天地を貫く」こそ、これからの大経大教育の芯棒にしていかなければなりません。無理が通れば道理が引っ込むように見えますが、必ず道理は天地を貫くのです。ありがたいご縁で黒正博士の学統を伝えられることに、限りない喜びを感じます。以下は、大城戸さん、松浦さんのご感想です。今回、講演させていただいたことに感謝申し上げるとともに、税理士大樟会のますますのご活躍をお祈りいたします。

徳永学長イズム-こころを育む-

 税理士大樟会総会に先立ち、徳永光俊学長のご講演を賜った。
 テーマ「農業と教育」-こころを育む-
 お話は学長が古文書の研究に没頭された時代から始まった。農業の話って判り難いかも?等と思い乍ら聴くうちに、農耕を通して、人の教育を語っておられるのに気付かされた。農耕はいのちを「播く-育てる-出来る」という活動である。[そっと手を添え、じっと待つ。] 聴講中私は思わず、この一行を自分の手帳に書き込んだ。日頃の自分への反省をこめ乍ら。農耕を通して、人として人に対する想いも同じでなければ人は育たない。自然態で篤信家、慈愛に充ちた徳永学長のご講演は、私の心に優しく柔らかく浸み込んでいった。配布された貴重な資料は、後日じっくり拝読することとして、大経大の学生さんは幸せだと想える2時間であった。

13回生 大城戸 武子

黒正厳先生と教育勅語 -時代に迎合しない思想-

 私が大阪女子経済専門学校(現大阪経済大学の前身)に入学したのは昭和19年。戦局が一段と厳しく、文科系の男子は戦場に、例え就学中であっても20才になれば、軍隊に入隊させられた時代でありました。昭和高商(現大阪経済大学の前身)もご多分に洩れず2年生からは病弱者を除きすべて入隊させられ、生徒が居なくなるので、大阪女子経済専門学校が誕生。3月も少々時期はずれの入学試験で約200人の女子学生が入学しました。入学式での黒正校長の教育勅語がふるっていました。詔書をパッ!!っと勢いよく広げ、早口に一気に読み上げ始め、あっという間に御名御璽になりました。その一瞬の出来事に親も生徒も黒正校長に心髄してしまいました。ところが間もなく六高へ転職されることが持ち上がり、どれだけ残念に思ったことか。有志で六高まで出向き、黒正先生に復帰して頂くよう懇願いたしましたが、母校である六高の再建のご意志がかたく、復帰はかなえられませんでした。短い期間ではありましたが、先生から受けた感銘がその後の私の人生観となり、今日に生かされていると思っています。

13回生 松浦 圭子


 右の写真は、10月1日の創立80周年記念祝賀会で、お2人と一緒に撮ったものです。