学長・野風草だより

No.285

No.285 2012年10月16日(水)

中国人留学生の受賞、母国での活躍

 2011年度の経済学研究科で博士号の学位を取得された王崢さんが、指導教員であった山本恒人先生と一緒に訪ねてきてくれました。現在は江西農業大学経済管理学院で講師をされていますが、社会政策学会での研究報告で日本に来られたとのことでした。こうして母校を忘れずに来てくれるのは、うれしいことですね。彼女の細かい経歴や感想などは、下の『澱江』第47号(2012年1月)をご覧ください。

○山本恒人教授のコメント
 つい1年半前、私の手から「大阪経済大学博士(経済学)」の学位証書を受け取り、元気に帰国の途についた王崢さんが、日本の「社会政策学会」での研究報告のために来日し、母校を訪ねてきてくれた。大学院修了式でも利発そうで、活気溢れる女性だと感じたものだが、帰国早々、激しい競争の中を、中国の重点大学の一つ「江西農業大学」の経済学院専任講師に採用されたというのだから、大したものだ。
 聞くと、出身は北の果て黒竜江省の東端というから、酷寒の地から随分南方に職を得たことになる。2004年冬、本学経済学部の「海外実習(大連)」が東北財経大学で実施されたとき、当時3年生だった王崢さんらが会話、ショッピングなどお世話をしてくれたのが経大とのなれ初め。その後、立命に交換留学したが、何としても大阪経済大学で研究者としての手ほどきを受けたくなったそうだ。縁があったのだねえ。

 彼女の著作『中国農村における包括的医療保障体系の構築』(2012年5月 日本僑報社)は、第12回華人学術賞を受賞しました。この賞は、日本僑報社が中国人博士の学術成果を日本社会に広く紹介するために2002年に創設したものです。おめでとうございます。彼女自身の努力はもちろんのことですが、山本先生、森詩恵先生のご指導の賜物かと思います。ご苦労様でした。泉下の土井乙平先生も喜んでおられると思います。山本先生の推薦の言葉には、「中国社会の最大の弱点の一つ、経済発展から取り残された農村部の医療保障問題。新旧制度を実証調査で徹底分析、客観的視点から理論構築し提言する渾身の解決指針!」とあります。ますますのご活躍をお祈りいたします。