学長・野風草だより

No.344

No.344 2013年3月21日(木)

春来たりて、新世界でJAZZと成田一徹

 暑さ寒さも彼岸までという通り、春の彼岸を迎えて寒さも和らいできました。椿で有名な東山の霊鑑寺、法然院を散歩しましたが、五分咲きくらいでまだこれからというところでした。霊鑑寺の古梅は見事に咲いていました。狩野派の襖絵などがあり、ちょうど直木賞をもらった安部龍太郎の『等伯』(日経新聞出版社2012)を読んでいたので、どんな暗闘があったんやろかと思ったりしました。我が家の椿は、満開です。今年は当たり年というか、見事に咲いてくれました。7、8年前だったでしょうか、チャドクガで丸裸近くになったのが、よくぞここまで復活してくれました。ご苦労さんで、ありがとう。下からは、沈丁花が香ってきます。春が来たなと感じさせてくれます。

 新世界へ初めて行ってきました。大阪に勤めだして28年にもなるのに、未だに行ったことなかったのです。通天閣を見上げて、おおっこれがあの有名な通天閣かと感心し、ジャンジャン横丁を歩いて、ああ「二度づけ禁止の串カツ」かと店を覗いてみました。通天閣近くの喫茶店で、大石学のジャズ・ピアノのソロコンサートがあったので、出かけてきたのです。べつにジャズに詳しいわけでもないのですが、大石さんのピアノはなんか好きで京都でのライブには何度も出かけており、CDもほとんど持っています。「TOSCA」や「くり返されること」、そして澤野工房から出されているフランスで録音した3枚などを愛聴しています。今回は澤野工房の主催で、35名の限定コンサートでした。ソロですが、ベースの低音、ドラムのリズムまで多重的に聞こえてくる感じで、大満足の2時間でした。

 その後、新世界でカルクと思い訪ねたのが、JAZZ・BARの“BABY”でした。ここには、卒業生の成田一徹さんの切り絵があるんです。うれしいですね。店内には、右の写真が飾られていました。これは、『カウンターの中から』(クリエテ関西 2011)の70頁に載っています。大石さんのピアノ聞いて、ここでまたJAZZを聞きながらと思いましたが、コンサート終えてきた常連さんで一杯であきらめました。そこで、ぐっと雰囲気を変えて、大衆演劇の役者さんたちが来る居酒屋でしばし時を過ごしました。一人で入ってきたお客さんが、100円払っていきなりカラオケで「ワインレッドの心」を歌いだしたのには、びっくりしました。これがまた上手なんですよね。新世界を堪能した夜でした。