学長・野風草だより

No.442

No.442 2014年2月20日(木)

芸術会クラブの応援(1)マンドリン・落語・映画・演劇

 芸術会クラブの活動は、体育会に劣らず盛んです。芸術会では他クラブの演奏会や催し物に参加するのが伝統です。9月21日にマンドリンクラブ創部50周年のお祝い会がリーガロイヤルホテルでありました。現役生による学歌の演奏でオープニングです。初代講師川口優和氏、2代目尾上欽皐さん、現講師木下正紀氏とこれまで指導していただいた先生もお越しになり、OB・OGが多数集まり賑やかに懇談しました。木下さんの息子さんの卓也さんは私のゼミ3期生(1989年度卒業)で、やはりマンドリンクラブで指揮者を務めました。卒業以来の出会いでした。以下は、私がパンフに贈った言葉です。
 「創部50年、おめでとうございます。半世紀、先輩から後輩へとバトンが受け継がれ、本日の記念演奏会を迎えられたこと、心からお慶び申し上げます。現役生の皆さんたちは、いつも教育懇談会や就職のための産業セミナーなどで、心地よい調べを奏でてくれています。ありがとうございます。
 最近、日本の童謡や歌曲がよく聞かれています。私もCDやコンサートで聞きながら、こんな美しい日本歌曲があったのかと驚かされることがしばしばです。3.11の東日本大震災以降、日本文化の伝統、人と人とのつながりが見直される中で、「花は咲く」などが人々に勇気を与えてくれています。音楽の生命力が、私たちの「いのち」のリズムと共響するのでしょう。日本で最高の哲学者である元学長の鈴木亨博士は、「響存的世界」と言われています。今宵はマンドリンクラブの創部50年の記念演奏会で、マンドリンの音楽に酔いしれながら、いのちの響き合いを楽しみましょう。マンドリンクラブのさらなる発展とご活躍をお祈りいたします。」
 当日、一番驚いたのは、写真のようにフラメンコ舞踏があったことです。実に激しく感情豊かに踊られた東仲一矩氏は、マンクラOB4回生で、第1回定期演奏の指揮者を務めたそうです。70歳でなお現役しかも最先端のとんがり、本当に圧倒されました。是非ゆっくりお話を聞きたいと思い、10月6日に三田学園で東仲さんと同級生だった下垣大樟体育会長とご一緒しました。
 10月19日には、甲南大学でバスケ部の応援をしてから(野風草だよりNo.440)、大阪上本町の大阪国際交流センターでの定期演奏会に出かけました。マンドリンの音色はなんとも心地よく響きますね。素敵な一夜を過ごすことが出来ました。マンクラさん、ありがとう。次は100周年に向けて、さらなる発展をお祈りいたします。

 9月27日には、フレアホールで映画研究会の「お月見シアター」がありました。映研は各種のコンテストで優秀な成績をおさめており、関西でも高く評価されています(野風草だよりNo.214)。私は、小酒耀介監督・福田晃平主演の「Detective」と、丸山英恵監督・吉野理奈主演の「希望」、小川あゆみ監督・丸山英恵主演の「しあわせ」の3本を見ました。学内で撮影されているシーンも多く、ふむふむと思うところもあります。ただ15分ほどで起承転結があり、そのスピード感に私のようなロートルはついていけませんでした。すいません。右の写真は、当日のパンフの裏表紙にあった夏合宿の時の様子だそうです。

 9月21日に向日市でバスケ部の応援をしてから(野風草だよりNo.440)、本学フレアホールでの落語研究会の公演を見ました。漫才、コント、大喜利などがどんどん進行していきます。それなりに笑えるところもあるのですが、ここでもロートルを感じさせられます。ゲームやテレビの話題をネタにしているのが多くて、ついていけないことが度々でした。大喜利は、ちょっとしんどかったのが本音です。
 11月19日は、3・4年生の引退公演がフレアーホールでありました。入り口で、今日は最後まで見て下さいと念を押されました。何やろかと思ったら、学内の先生のモノマネでした。経済学部の学生さんでしたので、おもに経済学部の先生を次々と演じていきます。ソックリなんですよね、これが。お見事!笑えました。最後に引退する学生たちが並んで登壇しました。落語研のような楽しい学生がたくさんいるのは、いいですね。1回生の部員集めに苦労してるようでしたので、4月の新歓では新入生をGETしてください。

 学園祭の11月2日に、演劇研究会の解帯劇場をD10教室で見ました。つかこうへい作の「そこにある悪意」を上演していました。入りもまずまずでした。つかこうへいを取り上げる意図などを、演出した菊池亮太君にコメントを寄せてもらいました。こんなコリコリした学生がいるのも、うれしいですね。
 
 《演劇》と聞いてピンとくる人は、そう多くないでしょう。演劇は芸術表現ひとつで、そのなかでも《総合芸術》とよばれる特殊な分野です。例えば、音楽家 ショパンや、画家 モネが死んでも、その作品は残ります。作品は演奏会や個展でお客さんと出会う。けれど演劇作品は残らないのです。幕が下りると二度と再びその作品は、人と出会い、息づくことはない。俳優が死んだら、二度とその感動は味わえない。僕達がどんなに努力しても、作品が存在するのは一時間少し。僕達が息づく瞬間は一回性におけるこの瞬間です。そしてその演劇は、後に残る他芸術(音楽や美術)をも《演劇》として《今この瞬間にしか息づく様に》駆使しなければならない表現活動でもあるのです。
 この秋、新人公演では演出を務めさせていただきました。音楽、美術、照明、俳優、作家、演出、様々な役割、違う仕事を担う人たちが集まって、短い一瞬の作品を共有するのは、言葉以上に難しいものがあります。それをまとめる役割にありますが、まとめるのも、まとめられるのも、ものすごくしんどいことです。それでも作品のために必死になる私たちがいます。演劇だと必死になれちゃうんですね。一瞬だからこそ、全てをかけて挑む。この新人公演では、その意気込みを共有しました。
 解帯劇場はさらなる挑戦を試みます。私たちの次回公演は12月末となっております。作品は一回性、二度と再びこの世に息づくことはない代物です。12月末に、必ず劇場でお会いしましょう。