学長・野風草だより

No.549

No.549 2014年12月20日(土)

たくさんの応募があった学生奨学論文

 学生奨学論文は27回目となりました(野風草だよりNo.164316)。こうして続けて来られたのは、お世話いただいている研究支援・社会連携課、審査していただいている諸先生のおかげです。ありがとうございます。同窓会である大樟会からも協賛していただいています。昨年は19件でこの数年低潮でしたが、今年は27件と1.5倍増えました。2010年には40件で特選が2件も出ましたので(野風草だよりNo.24)、今後ともさらに充実したものになることを願っています。
 応募した方にはできる限り出席してもらい、当日審査結果を発表するやり方です。ドキドキしたでしょうね。努力賞、佳作、そして入選した皆さん、おめでとうございます。選外の方もよく書いていましたね。

 こうした場に居ると、昔の学生・院生時代の頃を思い出します。指導していただいた先生から、流行を追ったらダメだ、自分が一番したいことを追求しなさい。そしてオリジナル、独創性こそが研究のイノチであると、叩き込まれました。あれから40年、農業の歴史、哲学をひたすら研究してきましたが、どこまで教えが守れたか、心もとないところです。
 大学院生として奈良の農業史を研究している時、中学校の先生で地域研究している先生から、「德永君、研究してて楽しいかい?」と突然聞かれました。研究の方向性が見えず呻吟していましたので、「ええっ、苦しいです」と答えました。「それでは、地域の人たちの活きてる姿は見えてこないよ。自分が楽しんでいないと」。謎かけみたいですが、ずっと心に懸っていた教えです。
 そして、研究は最後は一人でやるものですが、多くの仲間の支えがあればこそです。私は24歳の時から、農業史の研究会を37年間も続けています。この仲間がいなければ、きっと怠けて研究をやめていたと思います。

 今回応募された皆さんは、研究の入り口に立たれたと思います。今後研究の道に進まれることは少ないかと思いますが、今回の奨学論文の執筆で「研究」のオリジナル、楽しさ、仲間のありがたさを感じ取ったことと思います。じっくりと温め続けてください。