学長・野風草だより

No.551~560

No.551 2015年1月30日(金)

みんなの思いがつまったZEMI-1グランプリ記念集

 第5回ZEMI-1グランプリは無事に終わりました(野風草だよりNo.523)。発表した学生、運営を支えたスタッフの思いがつまった記念文集が発刊されました。大経大の学生の実力、情熱が誌面にあふれています。担当された学生の皆さん、ご苦労様でした。ありがとう。各チームに対する審査員のコメント、入賞チームのインタヴュー、各チームの感想(発表した内容、準備中に苦労したこと、ZEMI-1を通じて成長したこと、ゼミの先生への一言)がまとめられています。以下は、私へのスタッフからのインタヴュー内容です。

 チーム名のすべてに「德」がつく毎度おなじみ德永ゼミ。テーマは「職人から聞く日本文化の神髄と地域経済の振興」。一人ですべてマネジメントすることを念頭に、学生の可動範囲を定めない良い意味の「いいかげんさ」を併せ持つ個性的なゼミだ。本学学長で教員でもある德永 光俊先生にお話しを伺った。
 「職人というプロから金言をいただく」。職人というのは本来「輝く言葉」を持っているはずなのに、それを口にしない人たち。「20年も30年も伝統技術に関わっているから、すごくいい言葉を持っている。でも口下手なんよ。一方でめっちゃしゃべりたいんよ。それをうまく聞き出せたらって」。社会に出てからその言葉が、今後の生き方の羅針盤の役割を果たすこともある。フィールドワーク中心で現場の人と対話をし、それを形にする。経済というよりも「哲学」に近い。年々、ゼミ生の発表の成績が下降し、研究テーマがZEMI-1に合っていないのではと思い始めた時に、決勝出場、準グランプリの奇跡が舞い込んできた。発表した学生たちが「フィールドワークしたことを全部伝えたい。学生からそう言われた時はすごく嬉しかった。時間制限の都合上、切らなきゃいけない箇所もあったけど、それほど伝えたいことが出来たっていうのは、この上ない喜びでした」。今大会で学生たちは「ほんまもんの研究」の「入り口」に立てたのではないかと語る。

 だからこそ「もっといろんな切り口のテーマで出場してほしい」と話す。出場の傾向やその空気で、ほかの分野は参加を思いとどまる。が、「それは破ったらええねん」と言いのける。「分野によっては決め事があるけど、現実に合わせてみてどんなふうになるのか。いろんな形で出たらいいと思うよ」。ふだんのゼミ活動でも、「先生が全部決めて、ピシっとやるんは好きじゃない」と言う。はたして学生にまとまりがあるのだろうか。ところがおっとどっこい、こんなエピソードがある。「出場しなかったゼミの男子たちが、出場メンバーのために手書きの賞状をプレゼントしたんです。気遣い、思いやりができるってすごい大事。ええことやなあ」。
 ZEMI-1グランプリのみならず、オープンキャンパス、教育懇談会、新入生キャンプ、マナーアップキャンペーン、大樟祭などの各イベントに、学生らが力を出し合い助け合っていることが大経大のつながる力を強めていると話す。「より多くの学生がこういうのに参加してくれることを望んでる。入学する時はいろんな思いがあるさ。でも全然かまへんねん。卒業する時に大経大ですごせてよかったなあて思ってくれたら。『この大学につながっている』っていう、1つでも2つでも担ってる感じを持ってくれたら、いいなって思う」。

 先生から見たZEMI-1グランプリは、学生が成長する場。出場者だけでなく運営スタッフ、応援の学生とともに上がっていくというイメージだ。「そういう場を実感し、掴んでほしいです。終わってみれば『あ、こうやったんや』みたいに。学生が主人公になって大学を作ってもらったらいいですね」。何かとつながることで、大学全体が成長につながっていく。「学生は大経大の宝」とさらっと口にするその目は、いつも優しい。