学長・野風草だより

No.553

No.553 2015年2月7日(土)

梅に鶯、そして音楽の喜び

 庭の梅が咲き始めました。ピンク色のと紅色の2種。三寒四温ながら、春の到来を告げてくれる花です。地面からは福寿草の黄色い花が顔を出しています。鶯がやって来ました。梅の花に止まれば、絵に描いたような光景ですが、そううまくはまいりません。枯れ木に止まって、ピィッー、ピィッーと「笹鳴き」をしています。もうすぐすると「ホーホケキョー」の鳴き声が聞こえてきますが、なかなかほんまもんには出会えないものです。。今回は珍しく写真に撮ることが出来ました。メジロのほうがウグイス色ですよね。

 芦屋のルナホールで、長岡京室内アンサンブルの演奏会を聞きました。モーツァルトの弦楽曲2つとヴィヴァルディの「四季」。何よりもメンバーの皆さんが、じつに個性豊かに楽しく演奏されていることに驚きました。クラシックは、堅苦しいと思って、いつも「正座」して聞いている感じでしたが、演奏会では、リラックスして、聞くことが出来、楽しい感じを自宅まで持ち続けました。帰路途中、木屋町で一杯飲みながら、余韻を増幅させましたが・・・。私は楽器をしているわけではなく、ただ好きで音楽を楽しんでいる者ですが、JAZZのライブや、尺八や一管の演奏、文楽、歌舞伎、落語などと同じ楽しさを味わえたことは、私の楽しみをさらに一つ増やしていただきました。音楽的にどうのこうのと評価はようしませんが、「自由」でいて、しかも「調和」がとれていると感じました。私にはそれで楽しい音楽を味わえたということで十分幸せなひと時でした。

 これは音楽監督である森悠子さんの著書『ヴァイオリニスト 空に飛びたくて』(春秋社 2010)で書かれている、「モネの絵のように」、個性とリズム、響きにのること、響きの中の宇宙感、そして何よりも「間」の感覚のせいでしょうか。CDを4枚購入させていただき、第6集の「四季」を聞いています。それぞれにメンバーの方々に、盤面にサインをしていただきました。以前に購入して読んでいた本にも、森さんのサインをいただきました。うれしい思い出となりました。
 長岡京室内アンサンブルを知ったのは、大原哲夫『チェリスト青木十良』(飛鳥新社 2011)の第5章の森悠子さんへのインタヴューを読んだからです(野風草だよりNo.535)。「地域ごとに独自の音色を持つオーケストラがあるヨーロッパのように、独自の音色・思想を持った演奏団体を育てたい」「日本一にとどまらず、世界に飛び出す合奏団」を目ざして、1997年以来活動を続けています。今回の演奏会は、CD第7集「モーツァルト」の発売記念でしたが、CD解説の大阪音大の中村孝義先生は存じ上げていて、お聞きしたところ、長岡京室内アンサンブルのような演奏スタイルは日本では稀有ですが、海外ではよくあるらしいです。ここでもいろいろなご縁を感じました。

 中島みゆきは私と同年生まれで、学生時代からよく聞いていました。初期からずっとCDを買っていましたが、23枚目のアルバム「10WINGS」(1995)で終わっていました。「夜会」のステージも一度見てみたいと思っていましたが、プラチナチケットで行けませんでした。映画「縁会 2012~3 劇場版」が上映されていましたので、ここんとこ映画づいていましたので見てきました。私と同年生まれですが、何よりも凛とした歌い姿に感動しました。軽妙なトークも面白いらしいですが、20曲、90分間、映画館ですので音響もよく、聞き惚れました。いつか「夜会」の生のステージを見たいものです。

 「まわるまわる 時代は回る♪」は、若い時、何回も何回も聞いたものです。「世情」は27年ぶりにステージで歌ったそうです。「世の中はとても臆病な猫だから他愛のない嘘をいつもついている♪包帯のような嘘を見破ることで学者は世間を見たような気になる♪」。何とも辛辣な。40年にわたり、時代と伴走しながら、活動を続けて来られたことは、本当に素晴らしいですね。帰りに十字屋で40枚目のアルバム「問題集」を買って、聞いています。NIKKA竹鶴のハイボールで、「麦の唄」を聞きながら・・・