学長・野風草だより

No.626

No.626 2015年7月25日(土)

大樟会福井県支部創立50周年にジャパネットたかたさん

 大樟会(同窓会)の福井県支部の創立50周年に参加してきました。記念講演には、本学の卒業生であるジャパネットたかたの高田会長がお越しになりました。支部長の石橋隆夫さんの佐世保まで出かけての数年がかりのラブコールが通じて、実現の運びとなったようです。会場の福井商工会議所の地下大ホールは、700名を越える一般参加者で埋まりました。「夢持ち続け日々精進」のテーマで、長年の企業活動を楽しく語っていただきました。
 「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」、「MISSION  PASSION  ACTIONの3つのションを忘れないように」「夢を自己更新しながら、今を全力で生きる」・・・段々と話の興が乗ってきて、いつものテレビショッピングで聞くハイトーンの声に変っていきます。講演の最後には、大経大に学んで良かった、現在の大経大はすばらしく発展していますよと結んでいただきました。昨年、私の新入生講義でも語っていただきましたが(野風草だよりNo.480)、こうして多くの方々に感動を与えていただくことは、ありがたいことです。

 その後会場を移して、50周年記念祝賀会が催されました。おめでとうございます。参加者は100名近くにものぼりました。前支部長の吉田叡さん、現支部長の石橋隆夫さん、副支部長の玉木誠さんらの並々ならぬご努力があったのだと思います。改めて敬意を表します。驚いたことは、奥様ご同伴の方が実に13組もいらしたことです。あれーー、福井支部は女性の参加者が多いなと思ってテーブルに行きますと、皆さん卒業生の奥様方でした。また、50期卒業以降の中堅・若手の参加者も多数参加されていました。こうしたところにも福井支部の温かみを感じました。
 途中で、ジャズトリオの演奏がありました。やるなと思っていると、石橋さんからCD「コロムビア吟詠音楽会選定 南天」をいただきました。石橋さんは詩吟を50年以上やられている大家(石橋穂浩)で、CDには「京都東山」が収録されており、聞き惚れました。これは私の京都の自宅近くの「黒谷さん」の会津藩士殉難を詠ったものです。今回の福井支部訪問は、運命づけられていたのかもしれません。

 懇親会、二次会のあとで、私は福井支部の方のお世話で、ジャズバーの「SHIRAI   HOUSE」を訪ねました。店主の白井淳夫さんは、アルトサックス奏者で、ビッグバンドの「宮間利之とニューハード」「森寿男とブルーコーツ」で活躍された後、1981年に故郷の福井へ帰り、地元でジャズ演奏、後進の育成に努められています。1987年からジャズバーを開き、ライブ演奏を行っています。この日も白井さんのライブ演奏を聞くことが出来ました。私の素人感想は、ものすごくブロウしてて、アルトサックスの響きが全身に伝わってきます。満足しながらウィスキーを飲んでいると、しばらくしてご夫婦でカウンター越しに相手していただき、いろんな話を聞かせていただきました。幸せな福井の夜でした。
 帰ってからネットで調べてみると、CDが2枚も出されていました。早速購入して聞いています。柔らかく深みのある響きです。最近ではテナーサックスの武田和命とともに、愛聴盤になりました。お店で買って、サインしてもらうんだった・・・また福井、SHIRAI  HOUSEに行くことにしよう!!!

 翌日は、越前市(かつての武生市)へ、越前和紙の職人を訪ねました。福井県の指定無形文化財の福田忠雄さんです。福田さんのお家は代々越前和紙を生業としていましたが、同じことを続けていたのでは衰退していくしかないと考え、長年の試行錯誤の末、独特の「墨流し」の技術を開発したのです。実際にその巧み技を見せていただきました。右手に松やにのついた筆を1本、左手に3本の色の違う筆を持ちながら、水面に文様を描いていきます。そして息を吹きかけて、独特の文様を作り出していきます。そして和紙を上からかぶせて、文様を写し取っていくのです。一見簡単なように見えますが、井戸水、松やに、墨、和紙、すべてに秘伝があるそうです。私も指導を受けながら、実地体験してみました。色が薄い、文様が単調などまね事にすぎません。難しさがよくわかりました。
 ありがたいひと時でした。こうした経験が出来たのは、本学経済学部の吉田建一郎先生の紹介があったからです。実は吉田先生のおじい様が福田さんなのです。当日は吉田ご夫妻に武生まで来ていただいていたのです。感謝です。こうして千年にわたる伝統のうえに革新していく技術を融合させながら、日本文化の神髄が今後とも継承されていくことを祈ります。