学長・野風草だより

No.642

No.642 2015年10月30日(金)

大阪音楽大学100周年、大音の魅力

 大阪音楽大学が今年、創立100周年を迎えられました。心よりお祝い申し上げます。ご縁があって(野風草だよりNo.340553591)、中村孝義理事長、武藤好男学長のご厚意で、100周年特別演奏会をお聞きすることが出来ました。大正4(1915)年、永井幸次氏により、「世界音樂 並ニ 音樂ニ關連セル諸般ノ藝術ハ 之ノ學校ニヨッテ統一サレ 新音樂 新歌劇ノ 發生地タランコトヲ 祈願スルモノナリ」という建学の精神に基づき、創立されました。関西音楽史の中で大阪音楽大学は不抜の歩みを重ねて来られ、1989年に日本初のオペラハウスを開設し、近年においても3度の芸術祭大賞受賞はじめ数々の受賞歴を誇っています。
 10月15日には、中之島のフェスティバルホールで、大音卒業の西本智実指揮によるベートーヴェンの交響曲第9番の演奏会がありました。西本さんのご活躍はよく聞くところでしたので、若い演奏者たちをまとめて勢いのある指揮でした。第4楽章のソロの4人、150人を越える合唱は聞きごたえがありました。
 西本さんは後輩たちに、「音楽大学に入学したら終わりということはありませんし、卒業したら終わりでもありません。実学の経験をどんどん積んでください。たとえ端から遠回りに見えることがあっても、それこそがあなたの表現を培う“強み”となるでしょう。」(「MUSE」235号 2015/9)と、メッセージを寄せています。素敵な言葉です。音楽も学問も根っこは一緒なんですね。

 10月30日には、庄内のザ・カレッジ・オペラハウスで、ヴェルディ作曲の「ファルスタッフ」を観劇しました。以前に同じヴェルディの1853年作曲の「椿姫」を観劇しましたが(野風草だよりNo.618)、これは1893年に作曲された最晩年のものです。以下は素人のハッチャカメッチャカ感想です。大阪音大、恐るべし!!!!!!まずは、管弦楽がすばらしかったです。京響の下野竜也さんの指揮が良かったからかもしれませんが、弦楽器と管楽器のハーモニー、弱音と強音、高音と低音の響きがメリハリ効いて良かったです。そして、何よりも舞台の歌い手たちと息がピッタリ合っていたのが、心地良かったです。
 岩田達宗さんの演出も効果的でした。喜劇らしく時に笑いも取りながら、ストーリーを理解してオペラを楽しめました。字幕は原語から外れた、まさに「現代的」で、これまた喜劇の本領を伝えてくれました。ロビンの森本絢子さんのパフォーマンスはまことに上手で、道化として、舞台に変化をつけていました。歌い手たちや合唱の見事さは、言うまでもありません。ファルスタッフ役の田中勉さんの役柄作りのうまさ、フォード役の晴雅彦さんの軽さ、女性4人の重唱、ナンネッタ役の石橋栄実さんのソロの部分、拍手したかったですね。
 音楽の喜びを味わうことが出来、大音に感謝いたします。大阪音楽大学のますますの発展をお祈りいたします。