学長・野風草だより

No.658

No.658 2015年12月12日(土)

学生奨学論文をもっと盛んにしよう

 28回目となった学生奨学論文の今回の応募数は、12点でした。昨年の28点と比べて半分以下となりました。しかも、今回は特選、入選が一つも出ませんでした。ZEMI-1はプレゼン力を試す場として大いに盛り上がっていますが、学生奨学論文も今後もっと応募していくようにしたいものです。論文として書くことで、何をテーマとするかの発想力・企画力、先行研究や現場を知る調査力、ITを駆使しての表現力、そしてチームで取り組んだ場合には協働力が、自ずと伸びていきます。ZEMI-1とはまた一味違った能力の開発です。ちょうどノーベル賞の授賞式がありましたが、「研究」という点では全く一緒です。皆さんは、「研究」の入り口に立ちました。今回の経験は、これからの就活に、そして一生に必ず役に立つでしょう。

 審査委員長の浅田拓史先生から、講評がありました。審査はまず第1段階として論文のテーマに近い先生方2名に読んでいただき、そこを通過したものを第2段階として経大学会の先生方4名で読んで、各賞を決めたのだそうです。厳正で公正な審査がされました。若手の研究者が多く当ったので、少々きつい評価になったかもしれないと言われていました。しかし、研究に緻密な論理性と十分な史料根拠が必要なことは、言うまでもありません。とくに若い人たちには、もっと突っ込んでオリジナリティが欲しかったと講評されました。
 結果は、経営学部の尾身ゼミの共同論文が3点、横内ゼミの共同論文が1点、佳作となり、人間科学部の藤原ゼミの共同論文が1点、努力賞となりました。残念ながら個人で応募した作品5点は、いずれも賞に至りませんでした。そのうちのお二人に論文の感想を書いてもらいました。

○経営学部3年の田守香菜さんのコメント
“達成感は無かった。”人生で、初めての論文に取り組んだ感想である。
 論文に取り掛かり始めてから、提出するまでの十日間。大学に入学してからの約三年で、自分は何を学んできたのかと、勉強することの出来る、大切な時間を無駄にしてきたのだと、痛感せざるを得なかった。それほどまでに、何をしていいのか分からず、なんとなくテーマに関連する文章を、眺めることしか出来なかったのである。それでも提出期限は迫る。ゼミの先生のお力添えをいただいても、論文ではなく、なんとなくの文章しか書くことが出来ず、完成など、ほど遠いままの提出となってしまった。取り組んだと、表現するのもおこがましいものであった。人生における、大学生活という貴重な時間、遊びはそこそこしてきたけれど、勉強はと聞かれると、思わず耳を塞ぎたくなる。そんなことを実感した十日間であった。

○経済学部4年の村井優太君のコメント
 今回私は、一人で学生奨学論文を作成しました。4回生ということもあり、就職活動と並行して論文を作成するのは苦難でしたが、学生奨学論文を作成したということに意義があると感じています。特に、これから社会人として仕事をこなしていくうえで、今回の経験は必ず活かせると感じています。難しい仕事をするときに、一人で学生奨学論文を作成したという経験を糧に仕事をこなす自信につながると感じました。今回は残念な結果となりましたが、自分の経験を積みあげることができて満足しています。また、この経験を卒業論文作成の際にも活かしたいです。今後、学生奨学論文を作成したいと考える人がいれば是非お勧めしたいです。