学長・野風草だより

No.735

No.735 2016年9月26日(月)

東京の(株)アバンティでのインターンシップ

 オーガニックコットンを取り扱っている(株)アバンティの渡邊智恵子さんからメールをいただき、あなたの大学の学生さんをインターンシップで受け入れていますよとのこと。びっくりしました。インターンシップは、関西圏でだけ行っているものと勝手に思い込んでいました。すぐに進路支援センターに確認すると、昨年ご縁を結んだアバンティさんが受け入れて下さったとのこと。本当に感謝です。そして、東京でのインターンシップを受けている学生さんの「勇気」に敬服です。
 渡邊さんとは、2014年の産業セミナーでお知り合いになって以来、お付き合いさせていただいています(野風草だよりNo.528587)。昨年の10月には渡邉さんの人生と仕事をふりかえる自伝『女だからできたこと』(2015 budori)が出版され、大阪で開かれた展示会兼出版記念会に出席いたしました。本のまえがきには、「私はこれまでの人生のなかで、たくさんの夢を叶えてきました。オーガニックコットン事業も、私が、もし、男だったら、こんなにうまくはいかなかったのではないかと思います。男性的な価値観ではなく、愛情深く木を『抱きしめる』ような女性的な価値観だったからこそ、できたことも多いでしょう。私が『女だからできたこと』のすべてをありのままに書いたこの本を、女性だけでなく、男性にもぜひ読んでほしいですね。人間たちのエゴによって壊れかけている地球をもう一度健康にして、未来の子供たちに引き継ぐために。」とあります。
 こうした高い志をお持ちの企業、社長さんの下でインターンシップを受けられることは、学生たちにとってすばらしい経験になると思います。渡邊社長、社員の皆さまに心から感謝いたします。
https://avantijapan.co.jp/

○(株)アバンティの渡邊智恵子さんのコメント
 この度は定森美穂さん、小原育子さんのインターシップを受け入れさせていただきました。他の会社さんがどのようにインターシップを受け入れているのかわかりませんが、アバンティではこのような事をしています。学生たちがこのインターシップで何を学びたいか、なぜアバンティを選んだのかを初日の朝礼で皆に発表します。そこに覚悟を確認することになります。そして終了時には社員一同の前で何を学んだのかをまた発表してもらいます。そこでは反省と感謝をダイレクトに伝える時間となります。この朝礼での発表が社員とインターシップ学生とが一つになる時であり、私はこの時間をとても大事にしています。
 一週間2週間のインターシップで技術的なこと専門的なことを教えられません。ですから一般的にはお茶出し、サンプルの整理、など雑用になってしまいますが、その中でもいかに綺麗に美しく早く正確にと言う改善改革を自身が組み立てていけるわけです。
 我が社でのお茶出しはとても重要な仕事であります。通常なら電車賃と時間を作ってお客様のところに行かねばならぬところ、わざわざおいでいただくお客様に最高のおもてなしをしてもらいたいとお願いをします。冷たいおしぼりから、お好みの飲み物を伺うこと、お茶やコーヒーを入れる時は心を込めて「美味しくなーれ…」と思いながら丁寧に作ることなどです。社会に出たらどこにでも使える特技ではないかと私は思っています。
 ご縁があって当社にこられた定森さん、小原さんです。彼らの人生の中に忘れられない1ページが追加されたのではないかと思います。感謝です。

○経営学部3年生の定森美穂さんのコメント 
 株式会社アバンティを志望した理由は主に2つありました。1つ目は、アパレル・繊維業界に興味があったこと、2つ目は事業内容として商品を企画から販売まで一貫して行っていることです。 
 実習を終えて、私は仕事をする上で相手の気持ちを考え行動するということを学びました。会社は、多くのお客様はもちろんですが取引のある会社や一緒に働く人など様々な人が支えあって成り立っていると実習を通して感じました。そのため、商談に来られた方へのおもてなしや社員の方同士での情報共有など人との関わりを大切にされていました。そして最後に、渡邊社長をはじめオーガニックコットンというこだわりを追求する女性の妥協しない姿勢、女性が輝く素敵な会社に出会うことができました。

○経済学部3年生の小原育子さんのコメント
 私がインターンでいった株式会社アバンティさんは、「四方良し」という企業理念を持っておられ、すごく感銘を受けました。作り手、買い手、環境、売り手側が全てにおいて平等であるという意味です。近年は、ファーストファッションが流行し、価格が安く私達にとっては有難いことですが、あの安い価格が実現出来ているのは、作り手などが安いお金で雇われており、材料も安く仕入れるために、薬品を使って虫や気候に左右されない品種を作ったり、環境にも悪影響を及ぼしています。アバンティさんは、買い手も大事にしておられますが、作り手、環境、売り手も大切にしておられ、アバンティさんの商品は誰が作ったものか、瞬時にわかります。糸までどこで、誰が作っているか分かるのは驚きました。
 実習期間は8月29〜9月6日でした。時間は8時〜5時までです。実習内容としては、書類整理やお客様に送るDMを作ったり、商品のラッピングなどしました。与えられた仕事をいかに効率よくモチベーションを上げるか考えながら働いたのが楽しかったです。しんどかったことは、担当者さんが最後におっしゃってくださったのですが、最初の頃は私は元気が良かったらしいのですが、後半は徐々に元気がなくなって声が小さくなっていっていたそうです。言われて初めて気がつきました。原因としては、慣れない土地で1人で過ごしたこと、最初の方でちょっとしたミスをしてしまい慎重になりすぎたことが要因かなと感じました。
 社長さんは、社員全員の中で1番声が大きくよく通っていました。聞いていてこっちまで清々しくなりました。社長さんは私達インターン生が端っこで作業しているところまで気に掛けて頂き、声まで掛けて頂きました。社内はとても和気あいあいとしており、社員さんも緊張して固まっている私に声を掛けて下さり、いろいろお話しができて楽しかったです。また、私は世間を知らなさすぎということを実感しました。ある程度の政治問題など大きく取り上げられているニュースや出来事は分かりますが、それだけではダメだということに気づきました。もっと広い視野で世の中の出来事を見なければいけないと感じました。