学長・野風草だより

No.820

No.820 2017年9月20日(水)

鈴鹿サーキットでPBL

 皆さん、PBLというのをご存知ですか?Project-Based Learningの略で、与えられたテーマをもとに、自分たちで問題を発見して仮説を立て、フィールドワークなどを行って仮説を検証していき、さらに試行錯誤を重ねて、答えを見出していくという、プロセスを重視する学習スタイルです。今回、日経BP社のお世話で、鈴鹿サーキットを運営するモビリティランドのご協力を得て、本学の学生たちとPBLを実施することができました。ファシリテーターとして原由紀子様、WAO、学内では進路支援センター、広報課の皆さまご協力を頂きました。皆さま方に感謝申し上げます。
 テーマは、「国内のみならず世界中からより多くのお客様を集め、モビリティの魅力を知ってもらうには?」。多くの応募者がある中で、24名の学生が選抜され、8月21日に初めての集まりを持ちました。私も挨拶しましたが、1、2年生で初めて会った人たちでどうなるか心配でした。4つのチームに分かれて、ワークショップを行いました。
 8月31日、9月1日にはバスで鈴鹿サーキットに行き、泊まりがけでホテル、レストラン、遊園地モートピア、モータースポーツなどを見学し、チームでのワークショップを現場で行いました。9月11、15日には学内でワークショップを繰り返し、プレゼンの準備を行いました。

 9月20日は鈴鹿サーキットでプレゼン発表です。私はテレビなどではF1レースを見たことありますが、実際に訪ねたことはありませんでしたので、京都―大和八木―白子と近鉄電車を乗り換え、タクシーで鈴鹿まで参りました。2時間半。モビリティランドさまのご好意で、管制塔を見学、ほんまもんのコースをコントロールカーで周回していただきました。カーブでは右に左に体が揺られます。コーフン!!!因みに2017F1日本グランプリは、10月7日に予選、8日に決勝が行われます。
 発表は、チーム「MY HANDS」が「出会いとモビリティ」で自分たちでデザインカ―を作って参加型パレード、音響効果を提案しました。チーム「CCC」は「ペイントで伝えるモビリティの魅力」を発表し、道路ペイントとモビリ丸(園内移動列車)を提案、チーム「P」は「世界中が集まるモビリティランド」で、You Tubeを使って動画での紹介、駅・空港からの送迎バスと英語の日の設定を提案しました。チーム「からあげ」は「若者の笑顔が、未来の家族を笑顔に!」で、鈴鹿ならではのイルミネーション、トランスフォーマーとのコラボを提案しました。いずれも若者、学生らしい提案で、ナルホドナルホドでした。そして何よりもすばらしかったのは、日経BPの石井和也様が言われていましたが、24名誰一人欠けることなくチームワークで全員がPBLをやり遂げたことです。まさに「つながる力。」ですね。
 私の感想は、次のようなものです。初めて会った24名の学生さんたちが、わずか1か月で夏休みをつぶして、こうしたプレゼンを成し遂げたことに感動しました。皆さん、ご苦労様でした。そしてありがとう。1、2年生ですし初めてのプレゼンですので、少々の論理展開や検証の未熟さ、プレゼンでのミスなどもありましたが、何よりも枠にとらわれない新鮮な発想力、大阪らしい笑いを取りながら発表など、学内で行ってきたZEMI-1グランプリとは一味違うプレゼンを味わうことができました。是非ともこうした瑞々しいセンスを持ち続けてほしいと思います。
 モビリティランドはじめ今回のPBLにご支援、ご指導いただいた皆さま方に、重ねて御礼申し上げます。

○株式会社モビリティランド総務部部長 小出 清也さまのコメント
 昨年より参加させていただいているPBLが無事終了しました。今回は大阪経済大学の学生を迎えての取り組みで、短い時間ではありましたが、当社の存在価値やフィロソフィーを理解していただき、当社に不足するものや将来に向けての課題とその対応策を率直に提案していただきました。私自身、現在の人事部門に異動してきてもうすぐ9年になり、これまで沢山の学生と出会ってきました。時代の変化とともに学生の気質も変わってきたと感じますが、往々にして感じるのが、“チャレンジしない”=“戦わない”若者が増えてきているということでした。しかし、今回の発表を聞かせていただき、まだまだ潜在能力は高い若者は沢山いることを気づかせていただきました。同時に、私も学生時代の生意気が服を着て闊歩していた頃を思い出し、それで良いんじゃないかな、とあらためて確認させてもらいました。大阪経済大学の皆さん、ありがとうございました!!

○株式会社モビリティランド総務部 人事・労政課 山田 幸奈さまのコメント
 『世界中からより多くのお客様をお迎えし、【モビリティの魅力】を知ってもらうには?』大阪経済大学の皆さまには、このお題についてじっくりと取り組んでいただきました。企業が抱えるリアルな課題を、フレッシュな学生目線で解決するというPBL(課題解決型学習)。学生の皆さまは、まずモビリティランドについて知ることからはじめ、お客様の動向は?お客様は何を目当てに鈴鹿サーキットやツインリンクもてぎを訪れるのか?そもそもモビリティってなんだ?など、考えることは山積みでした。しかし臆することなく、チーム一丸となって取り組む姿にとても感動しました。弊社にとって大きな課題であるこのテーマに対して、自由闊達かつ斬新なアイデアとプレゼンテーションをしてくださり、モビリティランド関係者ともども、さわやかな風が吹き抜けるような良い刺激を貰えたと感じております。このようなステキな学生の皆さまに出会えたことが一番の成果だと感じています。ありがとうございました!

○My hands  経済学部2年 上羽伸君のコメント
 PBL全体を通して一番大切だと思ったことは時間管理だ。一か月の短い期間、初対面のメンバーとのスケジュール調整、なおかつそこにやらなければならない作業などがあり、強く大切だと実感させられた。特に、時間管理をしっかりしていなかったせいで、メンバーで集合して作業することがあまりできなかった。だが、集まれた日には遅くまで作業をし、良い結果を残すことができた。
 一つの企業を分析するのにこれだけ時間と労力を使うとなれば、これからの就職活動に不安が残る。その反面、このプロジェクトを通して得られたものは就職活動のみならず、今後の大学生活にも役立ってくれると感じている。このプロジェクトに参加して本当に良かったと思う。

○CCCトリプルシー 経営学部2年 石橋真衣さんのコメント
 私がPBLに参加しようと思ったきっかけは、秋学期から始まるゼミの第一歩として、挑戦してみようと思ったからです。参加してみて、私のチームは2回生が私1人で、最初は不安でしたが、すぐにみんなと仲良くなり、楽しく課題に取り組むことができました。振り返ってみると、プレゼンテーションで時間配分がしっかりできていなかったのは本当に悔しいですが、問題解決を考える上でターゲットやコンセプトをしっかり決めることや、問題の解決策への流れ、プレゼンテーションの難しさ、体験しないと分からないことがたくさんありました。この経験を活かして、ゼミでしっかり役立ちたいと思います。大変だったけど、チャレンジしてよかったです!

○チーム「P」 経営学部2年 笹野沙八佳さんのコメント
 PBLを振り返って私はすごく充実した夏休みを送ることができたと感じます。私は普段友達といるとき中心になって仕切ったりするタイプではなかったのですが、グループのほとんどが1回生だったので自分が皆んなを引っ張っていかなければと思いリーダーになりました。みんなにどう言えばもっとやる気になってもらえるのか、発言しやすい雰囲気を作れるのかなど試行錯誤の連続でしたが本当にやって良かったと思います。プレゼン力を上げたいという理由で参加しましたが、夏休みの1ヶ月間という短い期間で貴重な体験ができ、プレゼン力だけでなくもっと多くの自分の成長を感じることができました。

○からあげ 経営学部2年 奥村祐太君のコメント
 プレゼンテーションに抵抗がなくなりました。人見知りで極度のあがり症だった私は、授業で発表する機会があったとしても、いつも遠慮して発表を他の方へ譲っていました。そんなある日、広報課に置いていたPBLの案内に目が留まりました。「夏休みに、人前でプレゼンテーションをする。」私はPBLで、グループ活動の大切さを学びつつ、人前で話せるようになるんだ!中間報告会で厳しい意見をいただき、挫折することもありました。その都度、グループのメンバーにフォローしてもらい、グループメンバーの一生懸命の頑張りのおかげで、成功させることができました。私は今回の体験で、個々人の努力が自信につながることを学びました。PBLは一生の宝物。