学長・野風草だより

No.852

No.852 2018年2月5日(月)

立春大吉 寒波襲来 マイ・ノベルズ

 節分が過ぎて、立春大吉なのに、春到来には程遠く、寒波襲来です。皆さま、大丈夫でしょうか。4年前からデジタル式の最高最低温度計・湿度計を室内に置いて、ずっと定点記録しています。もちろん室内ですので、外気温よりは数度高めですが、この5日は最低が1.0度でした。これは私が記録してから、最低なんです。雪が積もっても室内は2度くらいなんです。いかに今回の寒波がモーレツか、久しぶりに「京の底冷え」を実感しました。
 それでも庭では、早春に「まんず咲く」マンサクが咲いてくれましたので、切って活けてみました。黄色い花は、寒風の中でも散りません。地面のほうでは、寒椿が12月頃より次々と咲き続けています。地味な感じですが、花の少ない季節にはありがたい花です。

 昨年の秋にマイ・ノベルズ、5つ星本を紹介しましたが、図書館の方が再び、「学長オススメの5つ星本」コーナーを作ってくださいました(野風草だよりNo.738)。今回は推理小説なども入れましたので、けっこう「貸出中」になっていて、うれしいです。オススメ本の詳細は、野風草だよりNo.822をご覧ください。マンガの『ピアノの森』と『この世界の片隅に』は、残念ながら置けませんでした。
 私は京都市内の図書館から借りて小説は読んでいますが、人気本は超予約ですぐには読めません。そんな時、意外と本学の図書館にあったりするんですよね。「学生選書」コーナーの本も、学生専用期間がすめば読むことが出来ます。小説好きにはうれしいです。

 私が最近はまっているのは、北森鴻(1961~2010)の推理小説です。偶然のきっかけから、デビュー作の『狂乱廿四孝』(1995、2016創元推理文庫)を読み、幕末から明治にかけての歌舞伎界での澤村田之助の活躍を軸に、河鍋狂斎や仮名垣魯文らが脇を固めて、史実を織り交ぜながら、当時の時代世相を活写しています。次に絶筆の『暁英 贋説・鹿鳴館』(2010、2011徳間文庫)を読んで、こりゃ山田風太郎の『警視庁草紙』などの「明治もの」に匹敵するなと思いました。
 彼には、明治ものシリーズ、民俗学シリーズ、骨董シリーズ、香奈里屋シリーズ、裏京都シリーズなどがあり、まだつまみ食い的に読み出したところです。その博覧強記、細部へのこだわりぶりには驚かされますし、何よりも小説に出てくる料理の美味しそうなこと!!!その中でも人が死なない「香奈里屋」(講談社文庫)は1冊読んですぐにはまり、4冊とも一気に読んでしまいました。バーマン工藤哲也が作る美味しい肴で4種類のビールを飲みながら、工藤と客がちょっとした謎を解いていく短編集。後味すっきり。早世が惜しまれます。
 私も京都・木屋町界隈で何軒かその雰囲気に近い店で、飲んだり食べたりしながら、一人で小説を読み、ボーッとするのが大好きです。ある店では、北森鴻が来ていたんだそうです!!!