学長・野風草だより

No.223

No.223 2012年6月2日(土)

大経大FAMILYの後援会理事会

後援会の理事会がE館41教室で開かれ、新旧役員の交代、決算予算案の承認、活動方針などが異議なく承認されました。理事長からは大学の近況が、進路支援部長からは就職状況が報告されました。私からは特に教育にかかわることをお話しさせていただきました。

その後、7階の同窓会ホールに場所を移して、和やかに懇談しました。息子さん、娘さんの話を直接お聞きしながら、「ようがんばってますやん。」「もっと誉めたってください。」「それは心配ですね。すぐにゼミの先生と相談したほうがええですよ。」などど、アドバイスなどをさせていただきました。4学部長からは、それぞれの学部の教育の特徴が紹介されました。以下は、理事会での私の挨拶です。

後援会の皆さまには、日頃より本学の教育にご支援いただき、まことにありがとうございます。おかげさまで、本学は今年で80周年を迎えることが出来ました。学生たちも一緒にお祝いするために、80周年記念学生企画を行い、学生ならではのアイデア満載の企画が次々と実現してきました。4月に入ってからの大ヒットは、駅前のケーキ屋さんと共同開発した「はてにゃん。ケーキ」などです。1か月の限定販売にも関わらず、3種合わせて1,500個も売れたそうです。すべての新聞の大阪市内版に取り上げられ、話題となりました。学生たちの活躍でこうして地域とつながるのは、うれしいですね。学生たち自身も驚きのようでしたが、何と言っても学生たちが大学の主人公ですので、良かったなと思います。

80周年を迎えて、施設を次々と建て替えています。これも学生さんたちに快適な環境で勉学に、課外活動などに励んでもらうためです。私もJ館6階の研究室に移りました。窓から、80年間私たちを見守ってくれた大きな樟が見えます。今まで横に建物があって広がることが出来ませんでしたが、これからは太陽の光と大地からの水を受け取って、大樟本来の大きく四方八方に広がる樹に成長してほしいものです。大経大のシンボルツリーとして、100年、200年、私たちも見守ってほしいものです。私は、窓からこっちのほうにどんどん伸びておいでよと、声を掛けています。

80周年を機会に、もう一度建学の精神に立ち戻りたいと思います。昭和高商校長で初代学長である黒正巌博士が言われた「道理は天地を貫く」です。おそらく、ほとんどの方はご存じないでしょう。今までこの言葉を称揚してきませんでしたから、当然でしょう。それよりも、明るく素直でコミュニケーション能力を磨きましょう。英語やその他の言葉を駆使できる国際人を作りましょう。当然です。本学でもそれらの能力の獲得のための努力を重ねていきます。それらの能力において他大学より抜きんでることを目指したいと思いますが、私にはそれらだけでは十分ではないように思います。

大経大の学生しか持ってないもの、それを私たちは考えていかなければなりません。さすが、大経大生と言われるもの。いろいろ考えられるでしょうが、私はこれからの人生50年、60年を生きていくうえでの魂の基軸になるものを、この大経大の学生時代に考えてほしいと思います。生き抜く信念です。”大経大SPIRIT”大経大にしかないもの、日本にもアジアにも世界にもないもの、世界でただ一つのオリジナル。それが「道理は天地を貫く」です。

私は35年間、農業史・農業経済の研究をしてきました。ありがたいことです。「学問」とは「学び」「問う」です。それは研究対象に向かい合いながら、先生や先学から学びながら、結局は自分自身はどう生きるのかを問うことだったと思います。ほかの修行と同じように、「学道」です。死ぬまで道を求めて、学問の道を歩み続けたいと思います。私は27年間、大経大で教え続けてきました。これまた幸せなことです。今も講義とゼミをしています。「教育」とは「教え」「育てる」です。私はどんどん歳を取っていきますが、学生たちはいつも18歳から22歳くらいです。一番、感受性の鋭い年頃で、社会の矛盾を敏感に感じ取っている若者たちです。5年前、10年前の講義ノートを使えるはずがありません。自分で考え抜いたオリジナルがない他人の研究を借用して、学生が感動するはずがありません。そして、いかに「育てる」のか。一人ひとりの教職員が、そして学生さんたちと一緒に歩き続けながら、「道」を求め続けることで、「道理」が作られていくのです。「道理」は、与えられるものではないのです。一人ひとりが迷ったり悩んだりしながら、いつしか「大きな道=道理」が出来上がっていくのです。

後援会の皆さまも含めて、、”大経大FAMILY”です。息子さん、娘さんとご一緒に、大経大80年の「道理」を考えていきませんか。6月23日の本学での教育懇談会はじめ、岡山・高松・京都での各地の懇談会で、ご一緒にお話しできるのを楽しみにしております。待ってまーーーす。