学長・野風草だより

No.63

No.63 2011年4月1日(金)

桜咲く、春来る、新入生の皆さん、入学おめでとう!

京都吉田の自宅から河原町の駅まで、鴨川沿いを走ります。白い雪柳、黄色のレンギョウが咲き誇り、黄緑の柳の新芽が春風に揺れています。そして何よりも桜の花に春の訪れを感じます。河原町の駅近くの高瀬川沿いも、桜が満開です。川面に揺れて、散った花びらが流れていきます。

4月に入り、年度が替わります。大学にとって最初の大きな行事は、なんといっても新入生を迎えての入学式です。今年は1743名の新入生と73名の大学院 生が入学しました。そのうち36名が留学生です。マスコットのねこちゃん(名称は現在、学生による最終投票中!)が初登場したので、理事長、同窓会長と一 緒に黒正巌像の前でパチリ、記念写真。入学式の今日の黒正像は、礼服の正装です。いつも楽しいですね。以下は、入学式での式辞です。

入学された皆さん、おめでとうございます。私たちは皆さんを心から歓迎いたします。また、3階でライブをご覧いただいているご臨席のご父母、ご家族の皆さまにおかれましても、さぞお慶びのことと存じます。
さて、3月11日に起きました東北地方太平洋沖地震では亡くなられた方、行方不明の方は、それぞれ1万人を越え、避難された方は20万人近くにものぼっています。被災地の皆さまにお悔やみとお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興をお祈りいたします。

本学としましても、現在募金に取り組んでいます。多くの学生たちが自発的に募金活動の協力してくれています。本日の入学式でも学生たちが入り口で集めております。是非ご協力いただければと思います。また、大阪に避難されてきた方々へのサポートをするボランティアも募集しております。入学された新入生の皆さんも積極的に応募してください。
本日入学された皆さんの多くは、3歳頃に阪神・淡路大震災を経験されたことと思います。日本中から世界からの支援をいただきながら、被災された方々のご努力によって、阪神・淡路は立派に復興しました。
そしてこの2011年、皆さんは未曾有の大震災、そして原発事故に出会いました。防災、環境、自然、科学技術、市場社会、そして生活スタイル、人生観までもが根本から問い直されています。皆さん、私たちの日本社会は今、大きな転換期にさしかかっています。皆さんの若い力を東北・関東地方の復興に役立てていきませんか。そしてもう一度美しい日本、温かい日本を作っていきませんか。皆さんの夢の一つを、そのようなことにつなげていただくと大変うれしいです。

夢を持つために、大阪経済大学で何を学べばいいのでしょうか。まずは、①時を守る②場を清める③礼を正す。この3つです。えっ、と思われるかも知れません ね。皆さんは、小学、中学、(高校)、大学と進んできました。小、中、大、段々大きくなってきました。段々難しいことを学んでいくもんだと思っていること でしょう。何かを得ていくに従い、何かを失っていってるかもしれませんよ。小、中、大と貫くものはないのでしょうか。
この3つは、基本の基ではないでしょうか。そして社会人になっても当然守るべきことです。お互い約束した時間を守る。自分の生活している場所を清潔にす る、学内で歩き煙草、ポイ捨てなどしない。友達同士、教職員とも、おはよう、こんにちはの挨拶をする。外から来たお客さんにはかるく黙礼をする。この3つ から、私たちは、「マナーの大経大」をめざしています。大経大の学生さんは、会ってもさわやかで気持ちがいい、といわれるようにしていきたいと思っています。

もちろん、勉強をしなければなりません。その際、本学では聞きなれない言葉かもしれませんが、ゼミナールという15~20人くらいで先生と学生が少人数 で学ぶ教育システムを重視しています。1年生から4年生まで、ゼミ中心で勉強していきます。そして、4年生の終りには卒業論文で学生生活の「作品」を仕上 げます。是非ゼミに入って、学力、実力を身に付けて下さい。ゼミには仲間がいます。協力すること、チーム力が自ずと身に付きます。2010年度から学内で ゼミの研究発表をするゼミ大会を開いており、西日本の大学が集まった昨年12月の大会では本学のゼミが見事グランプリに輝きました。「ゼミの大経大」です。
今は、就職氷河期と呼ばれています。皆さんが就活する3、4年後はどうなっているでしょうね。本学ではキャリアサポートシステムという体制で、1年生から 就職の動機付けを行っています。また、実際に企業などでの仕事を体験するインターンシップも充実しています。2010年度には、公認会計士、高校教員に現 役で合格した学生もいます。「就職の大経大」として、皆さんの就職を応援していきます。
「マナーの大経大」、「ゼミの大経大」、「就職の大経大」として、この3つで、私たちは皆さんの学生生活が120%満足できるように、卒業する時にやっぱり大経大に行って良かったと思えるようにしたいと思っています。

大経大は、来年80周年を迎えます。工事中で皆さんに少々不便をかけるかもしれませが、卒業するまでには建物がきれいに一新されています。80年、皆さん のおじいちゃん、おばあちゃんの年齢だけ、大経大は生き続けてきたのです。実際にこの大樟の樹が80年、私たちを見守ってくれていたのです。学内のどこに あるのか、捜してみて下さい。
戦前の昭和高等商業学校の校長先生で、戦後1949年に初代学長を務めた黒正巌博士の言葉に「道理貫天地」というのがあります。これは世界で、日本でオン リーワンの大経大オリジナルの言葉です。道理とは何か、真理とどう違うか。いかに生きるか、いかに死ぬのか、人生の目的とは何かを、この4年間で考えて欲 しいと思います。卒業、就職は目標です。目的とは違います。人生の目的は、一人ひとり、みんな違います。皆さんの受けた入試のマークシートと違って、正解 はありません。死ぬまでわからないかもしれません。それもおもしろいんじゃないかな。「道理は天地を貫く」、これです。
新入生の皆さん、おめでとう。一緒に大経大で楽しくやっていきましょう。