研究関連

足代訓史

ネット業界のビジネスの仕組みを調査研究  現代的な経営戦略の理論を提案したい

ネットビジネスのサービスやその戦略の変化に着目

 私の専門は「競争戦略」で、現在は「ビジネスモデル」と「プラットフォーム戦略」について研究しています。ビジネスモデルとは、わかりやすく言えば「儲けのカラクリ」です。例えば今、無料で使えるネットサービスが多く提供されています。なぜそれがビジネスとして成り立っているのか、どうやってそのビジネスが発展・進化していくのかなどを、ビジネスモデルという考えを使って調査研究しています。
また、人と人、会社とユーザーなどを結びつける「場」を提供しているFacebookやLINEなどのSNSはプラットフォームビジネスと呼ばれています。私はインターネットビジネス分野におけるプラットフォームに着目し、その仕組みや理論に関して研究しています。
 
  研究の手法としては、企業のフィールド調査に加えて、最近はテキストマイニング(文字列から有用な情報を取り出す)という手法で、公開されているプレスリリースや投資家向け情報などを集め、その中で多用されている単語に注目して、その企業の商品・サービスや戦略の変化を分析することを試みています。
 私がインターネットビジネスの分野に興味を持ったのは、コンサルティング会社に勤務していた時、情報通信分野の仕事に携わり、ネットの世界の今後の発展に大きな可能性を感じたからです。情報通信分野のビジネスは、今までの経済原則・競争原理では理解できない現象が多く起きる点が面白く、また、従来のビジネスとは異なる仕組みやスピード感があることにも刺激を受けました。

ビジネスの変化に対する的確な「読み」ができる人材を育てたい

 一方で、インターネットビジネスの世界は技術革新の流れが非常に速く、予期できないスピードでビジネスの仕組みが変わり、業績が乱高下する傾向があります。そのため、研究の対象となる現象やその期間を特定し辛い難しさはありますが、勝ち負けがはっきりしているネット業界の競争のルールや論理を少しでも理論的に解明していきたいと考えています。その際、実務家の指針となるような、現代的な経営戦略のあり方を自分なりに提案していくことを目標としています。

 担当科目である「競争戦略論」では、まずはベーシックな理論や分析枠組みを体系的に理解してもらいたいと思っています。その際、理論を使って身近な事例について考える演習を重視しています。経営学の知識は、理論と実践の往復運動をすることで身に付くと思っています。学生自身が頭を使って日々移ろうビジネスの現象を読み解くことで、実務家になった際に、ビジネスの変化に対する的確な「読み」ができるようになって欲しいです。