研究関連

細井真人

社会の諸問題の解決につながる「Web議会システム」を開発中 【細井真人】

サイバースペース上での議論を通し「理想の政治」の実現へ

ここ十数年でコンピューターは急速な進歩を遂げ、私たちの生活は大きく変わりました。今では誰もが簡単にインターネットのブログで自分の考えを公表し、SNSで意見交換できます。今後、こうした情報伝達技術を活用している人々が国や地方の政策についても活発に意見交換できるようになれば、社会がより良い方向に進んでいくと考え、私はインターネット上のサイバースペースで人々が議論できる「Web議会システム」の開発に取り組んでいます。
世間では今、税や社会保障問題に対する関心が高まっていますが、良案がまとまらず、具体的な施策が先送りされたままです。また、そうした社会問題に関して国が国民にパブリックコメントを求めても、利害関係が絡む場合は不正な組織票によって、偏った結果が生じることもあります。これではいつまでたっても理想的な政治が行われません。
国民の意見が早く確実に政治に反映されるように、たとえ投票時に集団の不正があっても、それを補正した結果が得られるような推計手法を、シミュレーションを繰り返しながら研究しています。

問題意識があれば、数学が苦手でも大丈夫

「コンピュータ経済学」の授業で、学生たちは、経済をシミュレーションするためのモデルを組む勉強をしますが、従来の経済学や統計学のように難しい数式を使わなくてもよいので、数学が苦手な人でも学習を進めていけます。
コンピューター上に仮想の株式市場と人間を発生させ、どういう状況で人々が株を売り買いするか、その結果として株価がどのような動きをするかなどを見ていきます。大学院生にもなると、就職マーケットや「婚活」のマッチングの仕組みを研究する人もいます。
コンピューターがあれば、現実にはとても実行できないことや、結果がどうなるか予測がつかないことを試すことができます。まず、興味の持てる分野について、何らかの問題意識を持つことが大事です。社会がどんな問題を抱えているかを認識し、どうすれば解決できるかを考えることからシミュレーションは始まります。