研究関連

古宮 昇

幸せに生きてほしいと願い、「役立つ」授業をこころがけています 【古宮昇】

「死」と向き合えば「生」が見えてくる

「傾聴術」「人に好かれて楽しく生きる方法」など一般向け書籍を執筆し、心理カウンセラーや講演活動も行っていますが、研究者として「心の症状はなぜ生まれるのか」「子どもが心を開く話の聴き方」(『児童心理』2011年5月号)「はげますのはなぜよくないのか~援助者のためのうつ理解~」(『臨床心理学』第12巻4号、2012年)などの著書・論文を発表してきました。
ただ授業では、心理学の一般的なことは教えません。なぜなら学生たちには、教科書に書いてあるようなことよりも、これからの人生を充実させ、幸せに生きるために役立つことを教える方がずっと大事だと思うからです。
「対人スキル実習」では、人に好かれるコツ、初対面の人や異性とうまく会話するためのコツなどを教えています。そして小グループに分かれて実践的な練習をします。
「心理学入門」の中の「生と死」をテーマにした講義では、絵本「葉っぱのフレディ」や「100万回生きたねこ」を読みます。学生たちは食い入るように聴き入ってくれます。絵本や誌を通して何かを感じるなかで、いつか訪れる自分の死について強く意識してほしいと思います。なぜなら死に直面することは生に直面することだからです。死をちゃんと意識できるとき、家族も友だちも時間も大切にできるでしょう。

幸せになるために自分の“周波数”を変える

貧乏な人は、自分が貧しくて不幸だと考え、体の弱い人は病気のことばかり話したがります。あなた自身も、空から明るい光が降り注いでいるのに、日傘やサングラスで光を遮って「暗くて何も見えない」と言い続けるようなことをしていませんか。嘆き続けていると、不幸はかえって持続します。それは、自分の“周波数”を貧しさや病気に合わせているからです。同じ周波数の音叉(おんさ)同士を並べると共鳴しますが、それと同じ原理が人間にもあてはまるのです。
マザー・テレサは「私は反戦集会には行きません。平和集会があれば呼んでください」と言いました。不思議なことに「戦争は嫌だ、戦争反対」と言って戦争に焦点を当てれば当てるほど、戦争と周波数が合ってしまうのです。自らの周波数を変えれば、物事が良い方に向かっていきます。たとえ苦手な人でも、その人の良いところをたくさん挙げていくと、相手のことがだんだん好きになり、それが相手にも伝わります。
また幸せに生きるには、自分にとって本当は何が大切なのかを知ることも大事です。学生みなさんの幸せな人生の助けになるように、私の経験や知識をできるだけ多く伝えていきたいと思っています。