17歳からのメッセージReport2005

17歳からのメッセージReport2005 page 27/44

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17歳からのメッセージReport2005

17歳からのメッセージ?受賞作品集??奨励賞?自分の意思を素直に相手に伝える。これがこれからの私の目標である。考えてみれば、今までの私は周りの人と同じ様に生活して、意見をも合わせていたように思う。人と違った考え方を持っても、それを表に出すことはあまりしなかった。対立することがなく楽だし、自分を否定され、孤独になることを恐れていたからだろう。しかし、高校生になった今、自分の進路を真剣に考えていく中で、「意思を伝える」ことはとても大切な事だと気づいた。たとえ社会において自分の考えが否定されたとしても恥ずかしいことではない。むしろ伝えずにいることの方が恥ずかしいことではないか。自分の進路を切り開くこと、それはある意味で「意思を伝える」ことから始まるのではないか。私は意思を伝える時、相手の顔色をうかがってしまうことがある。言葉を選んでしまうのだ。これは今の人達に多い現象のように思う。自分と相手との意見を合わせ、対立を防ぐ。それは確かに楽だが、一方で自分自身を縛りつけているのではないか。対立した時にどのようにして解決するか。乗り切るか。この力は将来、生きていく上でも欠かすことのできない能力なのではないか。私は「意思を伝える」ことを通してこのような事を学び、身につけて、自分の意思をはっきり言える、そんな人間になっていきたい。私は今まで、何事もあきらめない所が取り得でした。しかし最近、”自分は何で皆みたいに遊ばないで、こんなに頑張るんやろう?“とか”あきらめていい時もあるやんな。“などと、弱音をはくことが多くなってきたのです。自分だけじゃなくて、皆も努力しているのに”自分ばかり“と、他の人の事も考えないで、そんなことを思ってしまうのです。私の父や母は、”よく頑張るな。“、”すごいな。“などと、言ってくれるのですが、自分の中では納得がいかなくて、どんどん自信をなくしていくのです。”あきらめる“ということは、”負ける“のと同じことだと私はいつも心の中にそう聞かせて頑張ってきました。”だけど、それでもあきらめてしまったらどうすればいい?こんなに頑張ったのに、最後にあきらめてしまえば、それは負けと言えるの?そしてこれから、何を考えて行動する?“私の中に、疑問がどんどん増えていきました。私は考えました。答えが出るまで、自分が納得いくまで考えました。そして結果・・・『あきらめることは、負けることかもしれない。でも自分が今まで頑張れたのならば、それはあきらめたのではなく、やりとげたと言えるのかもしれない。そう考えれば、これからがもっと楽しくなる気がする。そして明るい自分になれる。』今回この作文を書いたことを、大人になっても忘れずにずっと心の中にしまっておきたいです。時々、自分の事が嫌になることがある。私はどんな時でも、誰かの役に立てるのなら何でもしてあげたいし、誰に対しても優しく接したい、親切にしたいと思っている。しかし、それは時々、意識的に何か見返りを期待してすることも実際ある。そして、結局、後々考えてみると、相手に失礼な事をしたなと後悔してしまう。そんな時は、いつも決まって、前にたまたま聞いていたラジオ番組で、スペシャルゲストとして、瀬戸内寂聴さんが出演なさっていた時に、言っていたことを思い出す。その時、寂聴さんは「幸せとは何か。」という質問にこう答えられた。「誰かに幸せを与えようとする事は、傲慢なことだ。幸せな人がそこにいるだけで、周りも幸せになる。だから、まず、自分が幸せになって、自分以外の苦しんでいる人、悲しんでいる人に対して思いやりがあること。これが大切なことだ。」確かに、キリスト教とかその他の宗教の教えみたいに、見返りを求めない思いやりや親切にすることがいつでもできるわけではないが、傲慢かもしれないけど、少しずつでも良いから、無意識のうちに、無条件で、他人に対して親切に、優しく接する瞬間を増やしていきたいと思う。三年生になるすこし前からバイトを始めた。大学の入学金の助けになればいいと思ったからだ。働くことになったのは大手のスーパーで店内はとても広く、4カ月をむかえてるのにまだどこにどの品があるかわかっていない。私は畜産の担当で社員さんが帰ったあと、後片つけや床のそうじなど任されている。バイトを始めて数日後、社員さんが「朝きて職場がきれいになってるからすごく働きやすいよ。」と言ってくれた。やる気が出た。店内を歩いていたらお客さんから質問を受けたりする。その時、目が胸元に止まって「まぁいいか。」というような顔になる。その理由はまだ研習生と日本にはない名字の書いてある名札を見たからだ。そのことに気づいたら意地になってやる気がでる。そして3カ月の研習期間を終えて正式な名札になった今、大きさは小さくなったけど重みを感じてもっとがんばろうと思う。困っているお客さんを助けて「ありがとう。」と言われたときやる気が出る。一生けん命働いてもらった給料を見たときやる気が出る。バイトを始めて任された責任の重さやうれしさがわかった。どんなにしんどくても自分に任された責任をやりとげようとがんばっている。私は「この子なら大丈夫。」と信頼される人になりたいと思うからもっとがんばる。人に信頼される人に私はなりたい。僕は中学生になってテニス部に入った。顧問の先生の言うことも人並み以上に真面目に聞き、毎日休まず部活にはげんだ。春から夏、夏から秋、そして冬になり、春が来て僕は中学2年生になった。僕はテニスが嫌いだった。こんなに努力しているのにどうしてうまくなれないのか。周りの友達は上達していく。とにかく周りの人間に見捨てられ、見下されるような日が来るのを恐れていた。テニスを辞めることも考えた。そんな気持ちを抱きながら1年が過ぎそして中学3年生の冬、僕はやっと気が付いた。僕はテニスをしていたんじゃなく、させられていたんだ。他人に強制されたわけではなく、自分の中の「あるべき姿」にさせられていたんだ。その日から僕の気持ちは確実に変わった。「負けたくない」と思わずに「勝ちたい」と思った。「強くならないといけない」と思わずに「強くなりたい」と思った。そうしているうちに、テニスが生活に欠かせないものになった。ものの見方がまるっきり変わった。上達への努力も、試合へのプレッシャーも、すべてが僕を行動させる源動力となった。そして、今の自分がいる。こんな簡単なことに気が付くのに3年もかかったと思うと、昔の自分が馬鹿に見えてくる。しかし、これが僕の成長の証だ。そしてこれからも僕は成長し続けていく。未来の僕が今の僕を「馬鹿」と呼べるように。大阪府立富田林高等学校(大阪府)堀池真代さん「意思を伝える」ということ。大阪学院大学高等学校(大阪府)吉田早織さんあきらめることとは?大阪女学院高等学校(大阪府)藤原由佳さん本当のやさしさ兵庫県立東灘高等学校(兵庫県)尹洪恩さん人に信頼されること奈良学園高等学校(奈良県)竹田善紀さん成長の証25