17歳からのメッセージReport2013

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1117歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧17歳からのメッセージ大阪府立布施工科高等学校(大阪府)??本悠太さんはじまりのはじまりある日、その時が突然やってきた。僕が家の階段を降りる最中、ポケットからするりと携帯が落ち、大きな音を立て地面に叩きつけられた。慌てて『安否』を確認すると…電源が入らない。一瞬にして血の気が引いた。それからの事、今までの生活とは一変し、「これから携帯無しでどうやって生活していけばええんや!」と悩む毎日だった。それもそのはず、携帯が壊れる前の自分はまるで普通では無かった。食事中に携帯をいじるのは当たり前、食事が終わればベッドへ直行し『携帯』の繰り返し。さらに寝る間を惜しんで携帯をいじって、気付けば深夜三時を回る事もしばしば。そのため学校で授業中に寝てしまったり、集中できなくなるといった事も頻繁にあった。携帯が壊れてから毎日暇な時間を過ごしていく内に、時間が勿体無いと感じ、「何かしよう!」と考えた。それからは余暇を家事や勉強に費やし充分な睡眠も取るようにした。すると自然に授業に集中する事が出来、休み時間も友達と喋るようになった。今や放課後に友達と話すのが一日の楽しみになりつつある。そうして依存している物が一つ無くなる事により、家事等で親の手伝いも出来るようになった。また友達と接する機会が多くなって以前よりもコミュニケーション力が身についた様に思える。まさに一石二鳥。親からは「あんた携帯別に直してもええねんで。」とは言われている。でも僕はまだ携帯電話を修理に出す気は今のところない。梅花高等学校(大阪府)中尾文香さん私のお父さん「なあ、お父さん。」薄暗い父の書斎で私は父にある事を報告しようとしていた。呼びかけた後も言おうか迷っている私がいた。緊張で開いた口が震える。「あたしな彼氏できてん。」とうとう言ってしまった、と父が口を開くまで気付かなかった。数秒間の沈黙の間に何があったか今でも知らない。とても長い時間だった。「もう俺胸痛なってきたわ。寝る。お前もはよ寝ろ。」と素っ気なく返された。もっと感情的になって口論になると思っていたのに。私は少し気味が悪いと思って冗談ぽく「何お父さんヘコんでんの。もっと喜んでや。」と言うと「お前なんかさっさと嫁に出ろ。狭い家が広くなる。」と目も合わせず布団の中へと入っていった。きっと私はあの父の寂しそうな表情や、でもどこかホッとしたような後ろ姿を忘れない。忘れたくない。次の日の朝、父は体がだるいと言って起きなかった。なんだか申し訳ない気がしたが、心はどこか軽かった。ずっと黙っていた間、隠すことに後ろめたい気持ちがあったのだ。思いきって告白して良かったと思っている。考え方は昭和で頑固者で厳しい父だが、母に聞いたところ認めてくれているらしい。そのことを聞いてつい嬉しくなった私は、晩ご飯の時、父のおちょこに酒を注いだ。(兵庫県)匿名希望複雑な過去から明るい未来へ「パン買ってくるね。」この言葉は、母が僕に置き手紙として残した最後のメッセージである。両親が離婚し、母のもとで暮らしていたのだが、小学校2年生のときのある日、僕が寝ている間に母がどこかへ行ってしまった。その後、僕は母の実家に養子として預けられることとなった。両親を失った僕は、現状を受け入れることができず、数週間は、夜になると涙が止まらない日々が続いた。しかし、養父母となった祖父母が、懸命に暮らしやすい環境を作ってくれたため、現在は普通に生活を送ることができている。中学校に入学するまでの4年間は、なぜ母が僕を手離したのかすら考えることができなかったのだが、時間がたつにつれ、徐々に当時の母の苦しさも考えられるようになった。これらのような体験をしてきた僕は、必ず同様の現状にある子どもたちの気持ちを少しでも分かっているつもりだ。これを生かし、同じような状況や同じような気持ちを味わう子どもたちを増やさないように、どのようなことでも相談にのってあげられる信頼の厚い教師になりたいと思っている。そして、僕を育ててくれた祖父母に恩返しをしながら、パンを買って帰ってくるであろう母を待ち続けたいと思います。和歌山県立串本古座高等学校串本校舎(和歌山県)北本英鈴さん二十年後の自分へ二十年後の私、お元気ですか。もう三十五歳になりましたね。どんな大人になっていますか。もう結婚はしていますか。ちゃんと夢は叶えていますか。夢が叶っていたとしたら、ちゃんと仕事をこなせていますか。ちゃんと色んな事を学んで人の役に立っていますか。どんな風に夢に向かって、努力してきましたか。色んな困難があっても、一つ一つちゃんと乗り越えてきていますか。今の私よりもちゃんとした自分の考えを持って、ちゃんと自立して、人生を歩んでいますか。私も今から少しでも私達の人生の力になるように、学校で色んな事を学び、たくさん良い友達を作り、私達の夢を実現するために、何が必要かどんな事を身に付けるべきか、少しずつ探して出来るだけ身につけるように頑張って行きます。あなたはこれからの人生を精一杯生きて、多くの人達に役立つ、多くの人達に夢を与えられる人生にしていって下さいね。今からずっと応援しています。愛媛県立三島高等学校(愛媛県)吉田円舞さんよさこいの暑い夏今年、三年ぶりに地元のよさこいチームが復活した。私は