17歳からのメッセージReport2017

17歳からのメッセージReport2017 page 14/48

電子ブックを開く

このページは 17歳からのメッセージReport2017 の電子ブックに掲載されている14ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
17歳からのメッセージReport2017

17歳からのメッセージ1317歳からのメッセージ奨励賞学校特別賞応募参加校一覧学生審査員賞金賞銀賞グランプリと。そして最後に「お姉さん若いから変な男にダマされちゃだめだぞ。」と笑いながら帰っていかれました。その方の言葉を私は定期的に思い出します。そしてそんな素敵な出逢いがある人生初のバイト先が大好きです。継続は力なりを忘れずにこれからもがんばっていきたいです。中三の春、おばあちゃんが我が家にやってきた。軽い認知症を患い、一人で生活できなくなったからだ。正直なところ、私は祖母と暮らすことに少し抵抗があった。年に一回程度しか会わないため、さほど仲が良い訳ではなかったし、認知症を患った祖母と上手く付き合っていけるか不安だったからだ。物忘れがひどい祖母に、イライラしてしまわないだろうか…。どういう風に接したらいいのだろうか。あまりに急なことで、戸惑うばかりだった。「不安なのはみんな一緒。家族が協力しておばあちゃんを見守ってあげよう。」という母の声かけのもと、祖母と私たちの共同生活が始まった。実際暮らしてみて、やはり上手くいかないこともたくさんあった。すぐに忘れて何度も同じことを聞いてきたり、自分がどこかにしまった物を見つけだせず、私たちが盗ったんだと言ったりなど、イライラしてしまうことも度々ある。しかし最近は、それを笑い話で済ませられる時の方が多くなった気がする。病気を個性として受けとめられるようになったからだ。一緒に折り紙を折ったり、雑談したり、気付けば楽しい思い出もいっぱいできていた。ある日祖母が「この家におったら楽しいわぁ。」と言ってくれた。それは私たち家族にとって最高の誉め言葉だ。これからもおばあちゃんを含めた家族7人で素敵な思い出を作っていきたい。新たな家族鳥取城北高等学校(鳥取県)湯村美鈴さんしており、この発表会に参加していた。彼らのダンスは、どのダンスチームよりも素晴しかった。決して、上手ではないけれど純粋に「楽しい。」という気持ちで踊っている。その感情が、私たち観客に伝わってくる。私は、障がいを持つ人に偏見を持っていた。私たちが簡単に出来ることが出来ないのは、かわいそうと思っていた。でも、そうじゃないと彼らは気付かせてくれた。彼らは、「みんなが英雄」という曲を踊った。誰かだけが、「英雄」じゃなくて、「みんなが英雄」なんだという歌詞が彼らのダンスと組み合わさった。その時、私は間違っていたんだと気付かされた。私と彼らは同じで、全員が「英雄」なんだ。一人一人違うのは当然で、それが普通なんだと。私は人と接するのがすごく好きです。話すのも話を聞くのも。私は高校に入ってすぐ大好きだった焼肉屋さんでバイトを始めることになりました。そのお店はとても明るくて元気でお客さんの笑顔がとても多くみられるお店です。私はこのバイト先でたくさんのことを日々学んでいます。お客さんがどうやったらもっとここのお店を楽しんでもらえるのかどうかを考えるのが楽しくて仕方ないです。ただの「バイト」とは考えたくなくて自分が今一番やりがいを感じて続けていることがバイトになっています。そんなバイト中にある一人のお客さんに出逢いました。そのお客さんは私が接客に行くと「お姉さん!元気だね!素晴らしい!」と満面の笑みで言ってくださいました。そしてそのお客さんは帰り際にとてもたくさんの言葉をくださいました。「これから辛いことなんて山ほどあるよ、でもね考えてごらん。楽しいことばっかの人生なんてつまらないよ。波があるからこそ楽しい出来事が輝く。だからね、これから本当に辛いことはおきると思うけど絶対にのりこえるんだよ。その先に〝楽しい?は必ず待っているからね。」たくさんの人との出逢いクラーク記念国際高等学校(鳥取県)頼田千世さん「ピノ食べるか。」ばあちゃんの家に行くと必ずそう問いかけられる。私と妹がいつ来てもいいようにと大好きなピノを買っておいてくれるのだ。私は「いる。」と答え、ピノのふたを開け「大学が決まらなくてヤバイ。この先がこわい。」と言ってから1つ目のピノを口に入れた。チョコレートの甘さとひんやりとしたバニラの味が口いっぱいに広がる。ばあちゃんは「おいしいやろ。」と言うとイスに腰かけた。そして2つ目を口に入れた時、「こわいってなにがこわいんや。」と笑いながら問いかけてきた。私はその質問の返事に困った。無口のまま3つ目を口に入れてから、「ばあちゃんは今、なにがこわいん。」と逆に投げかけてみた。きっと病気とか、1人暮らしの不安、そんなことだろうなあと思いつつ4つ目を食べた時、「カミナリ。」と返ってきた。私はその返事に思わず吹き出してしまった。それと同時に、私がこわいと思っていることがとてもちっぽけなことに思えてきた。そして、具体的になにがこわいという明確な理由もないくせに、大学を決める努力もせずに勝手にこわいと決めつけている自分の情けなさを痛感した。けれど、ばあちゃんの意外な返事のおかげで気持ちが少し楽になった気がした。それから5つ目を食べると、「若い子は夢いっぱい。あんたらこれからやで。」と微笑みながらばあちゃんは言った。私は、「ありがとう。」とだけ言って最後の1つを口に入れた。最高の笑顔で彼らは手を振った。客席はスタンディングオベーション、多くの人が彼らに大きく手を振り返した。でも、私は泣いていた。五月二十一日、私は友達のダンスの発表会を見に行った。私はその時、彼らに出会った。彼らは、支援学校に通う様々な障がいを持つ人たちだった。彼らも、ダンスチームを結成ピノ京都府立久御山高等学校(京都府)荒井桃さん「みんなが英雄」和歌山県立那賀高等学校(和歌山県)和田悠希さん