ブックタイトル17歳からのメッセージReport2018

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17歳からのメッセージReport2018

17歳からのメッセージ1017歳からのメッセージ奨励賞学校特別賞応募参加校一覧学生審査員賞金賞銀賞グランプリ「おはよう。」今日も私の1日が始まった。挨拶をするとなんだか気分がすっきりする。1番目にお母さんに。2番目に毎朝エレベーターで一緒になるおじさんに。次に駅で一緒になる同じ中学校の友だちに。そして高校の先生と友だちに、挨拶を交わす。ほとんど昨日と変わりのない今日を過ごしている。その毎日の中で挨拶は絶対にかかせない。だって、「おはよう。」のパワーってすごいから。高校の入学式の日。ドキドキ、ワクワクしていた。ドキドキには、これからはじまる生活に少し「不安」があって。ワクワクには、「希望」があった。緊張するのはあたりまえだけど、クラスに入る時、大きな声で「おはよう。」ってとりあえず言ってみた。あの時、私は多分すごくぎこちなくて今思えば恥ずかしい。初対面なのに、挨拶を返してくれたり、微笑んでくれたクラスメイトがいて、とっても嬉しかった。人間関係は1から始まる。「こんにちは。」、「はじめまして。」、どんな挨拶で始まるかは分からないけれど、どんな人とも最初は距離がある。偶然なのか、必然なのか分からないけれど、なんとなく引き寄せられて、もっと知りたくなって向き合うようになる。挨拶はいろいろな人とたくさん関われるようになるチャンスとか、きっかけになる。これからの自分も挨拶をたくさんの人と交わしていきたい。なんでこんなにぐちゃぐちゃなクラブになってしまうのだろう。中学生時代ずっとそう思っていた。たった十六人をまとめ上げることもできなかった。そんな私が、本気でやりたい、強い学校に行きたいという憧れから、約百五十人の吹奏楽部◆あいさつ桜花学園高等学校(愛知県)林咲良さん◆私の吹奏楽物語?小弱校から強豪校へ?京都府立京都すばる高等学校(京都府)秋田笑弥さんいことばかり考えていたからだめだったんだと気づいた。もちろん、緊張しないのが一番だが、今までずっと負けてきたのだから、これからも勝つのは難しいと思う。でも、私はこれから、今までより何倍も練習する。緊張に負けてしまっても、普段通り出来るように。もちろん、そいつに勝つことは諦めていないし、いつか勝てると私は信じている。私、僕、俺、泰地。私は時と場合によって一人称を使い分ける。いつからそうなったのだろうと最近考えるようになった。そして、今まで出会ってきた人の影響だろうという結論に至った。昔は、「僕は」や「泰地は」ばかり使っていた。多分まだ自分と人とのつながりが薄かったから自分の名前を一人称にして目立ちたかったのだろう。しかし、小学生の頃になっても「僕」には中々友達が出来なかった。そんな時にクラスの人気者を見ていると皆そろって「俺」を使っていた。それを日々見ていた「僕」は「俺」に変わっていた。しばらくして「俺」はけんかをよくするようになり、先生からよく怒られるようになった。どうしたらけんかしなくなるか考えていた時先生から、「言葉使いから優しくしてみたらどうだ。」と言われた。それから「俺」は「私」に変わっていった。このように私は出会ってきた人の影響によって一人称が変わっていった。そして、最近では時と場合によって使い分けるようになった。普段の「僕」、自信のある時の「俺」、落ちついた時の「私」。これら全ては周りによってできた自分だったけれど、いつの間にかいつもの自分になっていた。もしかしたらこれからもっと一人称が変わるかもしれない。けれど、それも全て自分なのだ。だから、これからも「泰地」は一人称を使い分ける。◆一人称愛知県立名南工業高等学校(愛知県)髙坂泰地さんの私には「それがどうした。」としか言わないおじいちゃんに失望して時には責めたりもした。しかし、何度もその言葉を聞いているうちに私は大丈夫なのだという安心感も芽生えていった。中学校に入学してから、おじいちゃんとも疎遠になり、その言葉も聞かない間におじいちゃんは亡くなった。私はおじいちゃんとの別れに悲しむとともに過去のおじいちゃんとの思い出に耽ると、やはりあの言葉を必然的に思い出す。「それがどうした。」私は急にその言葉が彼の一種の遺言なのではないかと思い、その言葉の真意を探ろうとした。深く考えていくうちに、この言葉は私のために言ってくれていたのだと気づいた。何か嫌なことがあった時に「それがどうした。」と自分に問いてみることで、私がいままで守ってきたものがたいしたものでないのだと実感できる。おじいちゃんは私にそういった気づきを遺してくれたのだ。私は今後、困難に遭った時、再度自分に問いてみる。「それがどうした。」私には、どうしても倒せない敵がいる。私はそいつに、今まで何度も何度も負けてきた。その敵は、テストの時、人前に立つ時など、いつでもどこでもやって来る。そう、私の敵は、「緊張」だ。「あ、だめだ。」そう思ったとたん、敵は襲いかかってくる。心臓はとび出そうなほどドキドキし、手は震え、頭は真っ白になり、変な汗まで出てくる。こうなってしまうと、もう自分ではどうしようもできない。テストでは、解けるはずの問題も解けず、スピーチでは、何を言うのか忘れてしまう。今までずっとそうだった。私は、何度もその敵に勝とうとした。でも、だめだった。「どうしたら緊張しないんだろう」こんなことばかり考えていた。でも、ある時母に言われた。「緊張なんて誰だってする。だから緊張しても普段通り出来るように、たくさん練習すればいいじゃない。」私ははっとした。今まで、ずっと緊張しな◆私の敵愛知県立豊田東高等学校(愛知県)中山未来さん