ブックタイトル17歳からのメッセージReport2018

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17歳からのメッセージReport2018

17歳からのメッセージ2417歳からのメッセージ奨励賞学校特別賞応募参加校一覧学生審査員賞金賞銀賞グランプリができるようになり相手が理解することができ喜んでいる姿を見て自分も喜ぶようになった。その頃からだ、夢というものができたのは、今の僕の夢は「教師」だ。夢ができたことによって今まで勉強や部活を中途半端にしていたことを一生懸命するようになった。今では、勉強を頑張ったことにより成績は平均ぐらいからトップまで上がった。僕は、自分の心の中にある夢を叶えるために今後も頑張っていこうと思う。小六の冬、私は絵を描き入選した。劇団の人達が手を取り合い、万歳をする様子を描いたものだ。賞状を手渡す際先生は言った。「君の世界は優しいね。」と。初めは訳が分からなかったが、何故だかそれは私の心に染みついた。中一の春、私は美術部に入った。運動は苦手だし楽器を吹くには体力がない、そんな消去法。先生は言った、「あなたの絵はあったかい。」と。結論を言ってしまうと、私は今美術の仕事をしたいと思っている。昔から口下手で友達の少なかった私が初めて認められた、初めて自分を表現できた、そんな気がしたのだ。ただ一つ疑問があるとすれば、先生方は何処をどう見てそんな風に言ったのか。その答えは進学してから判明した。高一の夏、実習の授業で絵を描いた。先生は言った、「君は君らしい絵を描くね。」と。私はハッとした。昔昔言われたあの言葉は、全部私の内面の話だったのだと。私の道、私の世界はここにあった。見てくれる人はちゃんといた。私はまた、美術部に入った。ある人は言った。「作品とは、その人の心を映す鏡なのだ。」と。顔も名前も知らずとも、不思議と姿が見えてくる。そんな魔法に魅せられた。芸術とは、一種のコミュニケーションなのであろう。高三の秋、17歳の私は、未来の為に歩み出す。未来の為に今日をがんばり、今日も今日とてペンを持つ。◆私の世界広島県立宮島工業高等学校(広島県)吉本珠々花さん俺は静かに立ち上がった。笑わせるな。俺から逃げられるとでも思っているのか。息を殺して慎重に奴に近づく。突然、奴の動きが鈍った。そう、このチャンスを待っていたのだ。残念だったな。これからお前を叩き潰す。俺は全力で手を叩いた。そして真っ先に己の掌を確認する。そこに奴の亡骸は無かった。残念。逃げられたようだ。一瞬の勝負に俺は負けたのだ。笑うな。家族に一言吐き捨て、俺は静かに座り直す。だが案ずるな。いつものことじゃないか。実際、俺はこの家族の中では三番手だ。こんなことで逃げられたと思われては困る。すると、弟が動き出した。弟の動体視力は俺の二倍だ。奴は俺に殺されなかったことを心の底から悔いるだろう。まもなく、心地良い空気の破裂音が聴こえた。どうやら仕留めたらしい。悠々と手を拭いている。俺だったら、喜んで飛び跳ねているところだが弟はそんなことしない。今日も父の出る幕ではなかったようだ。もうすぐ、本格的な夏がやってくる。誰も奴等から傷つけさせはしない。高校二年生になるまで夢というものがなかった僕は学校で自分の夢は何か書くなどの授業がある時は友達の夢などを書いていた。そう、僕は今まで「こんな職業がしたい」や「こんなことがしたい」などという夢がなく、夢というものに興味がなかった。そんな自分が変わったのは、ある日の簿記の授業だった。その授業はいつもしている授業とは違い、先生が解くように指示をした問題を解くことができた人は解くことができない人に教えるというものだった。解くことができた僕は人生で初めて人に教えるということをした。最初は、緊張して相手にわかりやすく教えることができなかった。しかし、その時上手く教えることはできなかったが教えるということがとても楽しく感じた。それから僕はその授業だけでなくすべての授業で教えるということをした。それをしているうちに、上手く教えること◆夢という力岡山県立岡山南高等学校(岡山県)景山勇宇次さん「これ見てよ!」ある日私は父に学校で友達と撮った写真を見せた。「ええなぁ!今はスマホがあるからいつでも写真撮れるもんなぁ!」私は父に色んな写真を見せた。すると、「でも、忘れてしまうやろうなぁ。」その言葉が心にひっかかった。写真を撮っているのに忘れてしまうってどういう事か分からなかった。私は父に写真を見せるのをやめて、「なんで?」と聞くと、父は「お父さんらの時はスマホがなかったから、学校で撮った写真少ないけど、どんな会話したとか、どんな顔して話してたとか覚えてるもんやけど、写真に頼ってたら、そんな事も忘れてしまいそうや。」その言葉で私はハッとなった。今までは思い出を残すようにスマホで写真を撮ってきた。でも、父が言うように、スマホに写っているもの以外の思い出もきっとそれ以上に大切なことがあるんだという事を父に気づかされた。高校生活はあっという間に過ぎていく、スマホの写真は将来、物として残っていく思い出だけど、記憶としては、薄れていく気がする。それが記憶に残っているのかと少し怖くなった。父の言葉でスマホだけに頼らず、みんなと過ごす何気ない日常を大切にしたいと心から思った。殺してやりたい。俺は奴を見る度そう思う。放っておけば血を流すのはこっちなのだ。何度も奴のせいで、苦しい思いをした。寝られない夜もあった。それは時に自分だけではなく、被害は家族にも及んだ。家族の苦しむ顔はもう見たくない。◆スマホの写真和歌山県立串本古座高等学校古座校舎(和歌山県)宮本綾乃さん◆とある夏の戦い鳥取県立鳥取商業高等学校(鳥取県)谷口僚寿さん