ブックタイトル17歳からのメッセージReport2018

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17歳からのメッセージReport2018

17歳からのメッセージ3917歳からのメッセージ奨励賞学校特別賞応募参加校一覧学生審査員賞金賞銀賞グランプリときには必要かもしれない。しかし嘘は、人と人の潤滑油のような働きをすることもある。だからこそ私たちは、嘘をつき、利用して生きるしかないのである。かわいそうな子。私は、自分のことをかわいそうと思っていた。小さい頃に両親が離婚した。まだ幼かった私にとっては、父がいなくなるということがまだ分かってなかった。離婚したのと同時に、仕事ばかりの母と過ごす時間が少なくなった。近所の祖父家に泊まることも多くなり母とあまり過ごさないまま反抗期を迎えた。父がいないということが他の家族とは違い、恥ずかしいと思うようになった。仕事ばかりで行事に来てくれない母に腹を立て、強く当たってしまったこともあった。でも今だから分かる。私の知らない所で母がどれだけ頑張ってきたのか。私の母が一つだけ何があっても私にしてくれたこと。それは、私の大好きなバレーボールの試合の応援。当時は、感謝の気持ちをもてずプレーのことについて言われるのも「うざい」としか思えなかった。高校生になった、今。毎日、早起きしてお弁当を作ってくれ、部活等で必要な物を買ってくれ、どんなに会場が遠くても試合を見に来てくれる私の母。私にとってどれだけ大切な存在だったのか、どれだけ愛されていたのか、やっと気付くことができた。もし今、両親のことを「うざい」と思っている人に気付いてほしい。どれだけの人が、あなたのために頑張っているのか。そして、感謝の気持ちを伝えてほしい。私みたいに後悔しないように。私は小学生の時からバレーボールをしている。でも、ぜん◆うざいが後悔に…。山口県立徳山商工高等学校(山口県)田中瑠花さん◆悔いを残さないように徳島県立小松島西高等学校(徳島県)久米結香さんやかに光る山々が映りこむ。そのおかげで空と山が倍の広さになったように感じられる。季節が進むと、青々と茂った稲が風に吹かれる度にざわざわ揺れる。秋になると穂が実り、一面黄金色に輝く。私の地元は米どころと呼ばれるような一大耕作地帯ではなく、それなりに休耕田もある。田んぼの様子が美しいという有名な場所でもないが、私はこの景色が好きだ。私は高校三年生なので、大学進学を考えた際に地元を離れるという選択肢が出てくる。もし地元を離れて進学し、その先で就職をするとしたら、当たり前のようにあった美しい田んぼの景色を見ることができなくなってしまう、とふと考えた。「いつまでもこの景色が見られるわけではない」そう思ってから、この景色がますます美しく感じられるようになった。私は将来どこに行っても、この地元の美しい景色を忘れることはないだろう。世の中には嘘があふれている。政治家は保身のために嘘をつき、企業は売り上げのために嘘をつく。最近では真実を報道する必要のあるニュース番組でさえも、事実を改変し、嘘か本当かよくわからないグレーゾーンの報道をしている。私はこの世の中に正直、嫌気がさしてしまっている。なぜこんな嘘にまみれた世の中になってしまったのか。そもそも人とは誰しも幼い頃に「嘘をつくことはよくないこと」と教えられて育ってきたはずである。それなのになぜ嘘をついてしまうのか。その答えは今の世の中の仕組みにあると思う。何か周りの意見と異なる、自分自身の意見を出した場合、その意見は同調圧力という名の日本人特有の意識で潰される。これにより私たちは自分に嘘をつき、周りに同調する。この私たちの中にある潜在意識こそが、世の中に嘘が蔓延している現状の一つの原因なのではないだろうか。さて、ここまで嘘について書いてきたが、その嘘にも二つある。人に迷惑をかける嘘とかけない嘘である。今の嘘をつかないと生きていけないような世の中では、嘘をつくことは◆みんなウソをついて生きている広島県立広島工業高等学校(広島県)松尾凌成さん私の家族は七人家族です。祖父と祖母と一緒に住み始めてから、家族は更に楽しくなりました。私の家は、父と母が仕事をしているため、家事や私たち子どもの送り迎えを祖父と祖母が協力してくれています。その中でも「大変だな」と感じることは洗濯です。祖母は毎朝早くから、七人分の洗濯を一人でしてくれています。また、雨が続くと洗濯物がたまり、いつも忙しそうにしています。私は、小さい頃から、そんな祖母の姿を見てきたため、家に居る時は積極的に手伝います。実際に洗濯すると、二人でしても大変なのに、祖母は毎日一人でしてくれていると改めて感じ、感謝の気持ちでいっぱいになりました。私が洗濯物を干したり、取り込む作業に手伝いに行くと祖母は「ありがとう、助かるわぁ。」と言ってくれます。私は、その言葉を貰う度に「そんなん当たり前。逆に私がありがとうって伝えんといけんのに……」と心の中で思います。本当は、祖母に直接「ありがとう」を伝えたいのに、当たり前になりすぎて、なかなか言えません。恥ずかしくて言えないので、これからは私が積極的に家事をして、一日でもいいから祖母に楽をさせてあげたいです。洗濯物の干し方や畳み方を優しく教えてくれた祖母のおかげで、私は、洗濯が嫌いだったけれど、祖母との毎朝の洗濯の時間が私は大好きになりました。おばあちゃんいつもありがとう。私は地元の田んぼが好きだ。正確には田んぼの作り出す景色が好きだ。現在、ほとんどの田んぼは水を張り苗を植えたばかりの状態である。登校する際に脇を通るとその水面に彩度の高い青空と鮮◆おばあちゃんありがとう岡山県立備前緑陽高等学校(岡山県)井上菜央さん◆美しい田んぼ清心女子高等学校(岡山県)平松英さん