ブックタイトル17歳からのメッセージReport2018

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17歳からのメッセージReport2018

17歳からのメッセージ4117歳からのメッセージ奨励賞学校特別賞応募参加校一覧学生審査員賞金賞銀賞グランプリ「私、もうすぐ死んじゃう。」友達からの突然の告白。友達の病気は白血病。見つかるのが遅く、余命一年の宣告を受けた。それは本人も知っていた。私が今、言いたいことは自分にとって大切な人の側から離れないでということだ。私の友達は福岡に住んでいる。いつも元気で明るく私達二人がそろうと怖いものなしだった。平成二十九年九月に白血病になったと連絡がきた。お見舞いに行った時、友達はすごく笑顔だった。辛いはずなのに私には涙を見せなかった。だけど、次に行った時には、髪が全部抜けていた。そして、次に行った時にはたくさんの管がつながれていた。友達の変わり果てた姿に私は涙が止まらなかった。だけど、友達には一つだけ変わらないものがあった。それは笑顔だった。私はその友達の笑顔に何度も助けられた。だから次は私が友達を助ける番だと思った。その友達の前では笑顔を絶やさないことにした。よく、辛さや苦しみは分かち合ってなんて言うけど、そんなことできない。絶対に無理。だからこそ、そんなことを簡単に口にしないでほしい。治らない病気があることを分かってほしい。自分にできることは何か。それは「ずっと笑顔で側にいてあげる」ことだと思う。友達がこの世から去った時、その時だけ涙は流すもの。その時が来るまで、涙はたくさんとっておこうと思う。「辛かったよ。私も苦しかった。」と思う存分泣くために。昨年四月から、私は家族と離れて暮らしている。明るいことではなく、暗いことばかりを考えるようになった。今日もやっと一日が終わり、また長い一日が始まると思っていた。ある日、母から連絡が来た。「一週間位、帰って来て。」◆友達の命長崎県立清峰高等学校(長崎県)小川楓加さん◆一週間長崎県立清峰高等学校(長崎県)川尻澪奈さん後悔しています。私と妹のツーショット写真は妹が生まれた後に撮った一枚しかありません。妹との思い出は、私も小さかったので覚えているのは今話したことだけです。一人っ子もいいかもしれませんが、自分に兄弟がいることはとても恵まれたことです。だから自分の兄弟をあたり前の存在と思わず、いらないなんて思わず、大切にして下さい。「あなたは、短歌を知っているだろうか」短歌とは、五七五七七の三十一文字からなる日本独自の文学だ。その歴史は古く、その魅力というと、とても言葉では言い表せない。それ程、奥が深いのだ。僕も短歌に魅せられた一人である。短歌とは、古くから伝わる和歌の一種で特に明治時代以降のものの事を言う。和歌の中で特に良く知られているものと言えば百人一首であろう。授業でも習う筈だ。例えば、「ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ」という歌がある。この歌の良い所は、すぐに春の情景が浮かんでくる所だ。さらに、ひさかたのという光に掛かる枕詞が使ってある。この歌は、細部まで緻密に計算されている秀歌と言えよう。このような秀歌を読んでいるうちに、いつしか自分も歌を詠むようになっていた。鳥の囀さえずりが聞こえたとき、季節を感じるとき、悲しいとき、恋をしたときに短歌を詠みたくなる。その一瞬を永遠に留めるために。今は、スマートフォンなどで簡単に写真を撮る事はできるが、いつかは忘れてしまう。しかし、短歌を詠むと、その美しい光景が脳裏に焼き付き、忘れることはない。しかも、短歌という形として残る。これからも、沢山歌を詠み、沢山秀歌を詠みたい。短歌は、僕といにしえとを結んでくれる唯一無二の存在だ。◆短歌を詠むということ佐賀県立鳥栖高等学校(佐賀県)小島涼我さんになりたい。」とよく言っていたと母から聞いたことがある。子供の頃、私は色々なことに興味があり、沢山将来の夢があったことを、今でも覚えている。しかし、それは子供の頃の話だ。だんだん成長していく中で、うまくいかないことや、つらいことが沢山あり、現実に連れ戻されていく感じがした。私は、夢を持つと、これからうまくいかないことがもっと起こり、大変な思いをすることになると考え、将来の夢をそう簡単に持てなくなってしまったのだ。そんな私も、今は少し考え方を変えている。それは、将来の「夢」を見つけるのではなく、「目標」を見つけようとしたことだ。将来の目標であれば「思いやりがある大人になりたい」や「気づかいが出来る大人になりたい」など、こんな大人になりたい、という目標はつくりやすく、イメージしやすいからだ。今もしも私と同じように、将来の夢がない人に伝えたい。夢という大きなものではなく、ほんの小さな目標を持つだけでもいいのだ。その目標に向かって努力することで自分が成長でき、いつかきっと夢を持つことができるのだから。今もし兄弟がいる人で兄弟なんかうるさいしいらないと思っていたら、今からする話を読んで、少しでも兄弟を大切にしようと思ってくれると嬉しいです。私は小さい頃、周りの友達は兄弟持ちが多かったのでずっと兄弟が欲しいなと思っていました。だから自分に妹ができたと知った時は本当に喜びました。名前も私が決めて、いつ会えるのかとすごくワクワクしていました。しかし妹と過ごすことができたのはたった一日だけでした。初めて妹を見ました。肌が真っ白でした。今思うとあの肌の白さは母親譲りだと思います。初めて妹に触れました。とても冷たかったです。私は母に「アイスみたいだね。」と言いました。その後母が「抱っこしてみる?」と聞きましたが、私はなぜか怖くて断りました。あの時何が怖かったのかよく分かりませんが、たった一人の自分の妹を抱いてあげなかったことを今とても◆兄弟なんかいらないと思ったら読んで下さい。西南女学院高等学校(福岡県)岩谷咲蘭さん