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概要:
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3ザインが近いところにいる方がいいんじゃないかと思っています。暮らしというのは毎日のことなので、深い意味があるじゃないですか。││アイデアってどういうときにひらめくんですか?だいたいお風呂入ってるときですかね。││ぱっとひらめくんですか?うん。大体そんなん。まあ車を運転してるときとか。何もしてないとき、逆に草刈ってるときとか。そう、ぐーっと考えてるときとは違うね。││何も考えてないときにぱっとひらめく?何も考えてないときって何か空想してるでしょ。その延長線上に「ぴっ!」とこうつながるときがある。││いろんな仕事の依頼が来たときに、引き受けるか引き受けないか、その判断基準は何ですか?まあその人に会ったら分かるね。もう、すぐ分かりますね、五分喋ってるうちに。だから、断る仕事の方が多いかもしれませんね。││それはどういうところを見て?感覚ですか?うーん。まあ、ある程度会社が上手いこといってる人が、このデザインしてくれっていうのはあんまりやりたいという気にならない。困ってる人が、人生相談みたいに、明日会社がつぶれるんですよ、みたいなそういうところのやつの方がやってます。││梅原さんの本を読ませていただいたんですけど、『一次産業×風景』というのがすごく印象的だったのですが、もう一度詳しく説明して頂けませんか?うん。まあそうねぇ。一次産業っていうのはデザインがないじゃないですか。何かそのへんの段ボールに入ってるもんが一次産業じゃないですか。で、栗落ちてたから買ってよ、って農協へ持っていったら農協が買って、どっかに売ると。製造工場が、森永が栗なんとかって作って、森永が売る。下請け工場みたいなもんじゃないですか。ローカルの、地方っていうのは。そうではなくて、その、まあ原材料として売ってるときはね、その材料が安くなれば、もうみんな仕事をしなくなっちゃうのよ。拾ってもお金にならないから。ところが自分たちでそれに付加価値をつけて商品をつくるとなると、売れるわけよね。それが今ちょうどこんなもん作ってるんやけど、『四万十地栗』。これ、「しまんとの栗玉です」って、栗が落ちてるものを「はいどうぞ」「えー、一キロ二百円ですか」と言うとるよりも、こうなったらよ、「千円やで」と。「いや八百円やないよ」って言えるじゃないですか。こういう付加価値というか、こういうデザインが入ってるわけよ。ね?これが売れていくと自分たちの産業になるわけですよ。そうすると栗をみんなが採り始めて、付加価値が高まって自分達の風景が残ってくねん。今までの田舎にはデザインがなかったので、原材料を大手の製造会社にお渡しするしかなかったんやけど、そうではなくて、自分達のものが今んところ四万十で売っているけども、これを東京に持ってってお店して売ろかっていう話もあるわけ。一応これはその出所がはっきりしてるというか、産地で加工してるということが、安心・安全に繋がっているわけで、商品としての価値が高まるわけ。││仕事に対しての信念やこだわりがあればお聞かせください。そやね、まぁその自分の周りにある状況をですね、今までマイナスと思ってこう駄目な状況と思い過ぎてると思うんですよローカルはね。「この状況はもうあかんわー」ていうんじゃなくて、『あかん』という個性があるねん。駄目だっていう個性や。砂浜しかないって言うてたんや、「砂浜しかなんちゃー無いがよー」って言うきよ、「ほなお前こうせぇや」ってロープでTシャツを三千枚ひらひらさせて、砂浜美術館やったわけでしょ。ほんなら、それで入場料取るわけですよ、三百円でこれ何万人も来たら儲かる。で、参加料に三千五百円お金取る。それはそれでもう十分黒字なんですよ。「砂浜しかないんよー、四キロメートルの」「お前四キロメートルの砂浜があるの、えぇなぁ」っていうことが本人は分からへんでしょ。「これがあるやないか」と。こんな砂浜作ろう思たらどんだけ金要んね大経大×「?」=芸術