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7あえず縮小せざるを得なくなったなぁ…。――それを機にアート活動を?アート活動はその前からずっとしてて、しかし途中から社員の人も増えて、自分だけの人生じゃないし、好きなことをするわけにもいかないから。僕のブランドとかも作ったり、システムも変えていったけど、それでも駄目やね。で、十年前、徐々に止める方向に。止めるとなるとお金の問題と生活、返すものとかもあって、大変だったけど結局奈良へ引っ越して三年くらい前に完全に止めました。――完全にアートの方へ移行という形に?年金が入りだしたときに完全に辞めるという(笑)何もしなければ生活に困らなくなったんで辞めたかな。――作品を海外で出展された経緯についてお聞かせいただけますか?ベルギーで展覧会したのは世界のダイヤモンドが集まっていて、僕もそこへ買いに行ったけど、ビジネスで知りあった人が僕の作品を画廊に売り込んで展覧会をしてくれたんやね。美術館ではないけどギャラリーや公共のスペースで展示を何回かしました。――その時の反響はいかがでしたか?ギャラリー側は一生懸命売らなあかんから、市長が来てくれたり、雑誌に出たりして評判は良かった。その後ニューヨークでしたときも友だちの関係で、そのベルギーのギャラリーの人がニューヨークで映画関係の仕事もしててニューヨークに行ったときに、僕の作品の資料を持ってギャラリーを回ってくれたんよね。「こんな展覧会しませんか?」言うて回ってくれて。そしたら興味もってくれた画廊でしたのがニューヨークでした。あと最近上海でアートフェアがあってね、ギャラリーの人が僕の作品をアートフェアに出してくれたんよ。それでまぁ世界中から、中国が中心やけど、日本とか外国からも来てて、上海の大きなギャラリーが僕の作品を見てすごく気に入ってくれて。――「海外」と「日本」あるいは「バブル期」と「今」で作品の評価の違いはありますか?変わってないと思うよ。価値観は変わらんと思うけども、時代によって好みとかあるし、全てがグローバル化して、アートも結構そうでしょ。僕の場合は宝石やから、鉱物とか宝石で、地球上どこの人が見ても分かる素材を扱っているし、コンセプトはすごく根本的な誰もしてないことやから、あんまり関係ない。今でも展覧会してこんなん初めて見た言う人は多いから、オリジナリティーはあるけど、誰もがパッとみて「これは倉貫の作品や」と分かるほどにはなってないと思うね。でもアートの方がもっと純粋、単純というか見て分かりやすい部分がある。今では中国なんかの方が日本よりずっと評価高いよ。国も個人もバックアップするけど日本はバックアップしないやん。アートとかスポーツとかは国がバックアップしてお金出すやん、その芸術に対して。日本でかつて活動した具体美術協会という前衛グループがあるけど、外国の人が「具体美術はすごい!」ってなって、競って買いだしたんよ。そうなったら日本からどんどん作品が出ていって。その頃になって評価をしだして。この前東京で初めて国立美術館で具体美術の企画展をしてた。パリでもニューヨークでもイギリスでもイタリアでも全部してるのに。遅れてるんや日本は。日本の場合は世界が評価して値段が上がっていく傾向が昔からある。――歴史的な芸術家とコラボしようと思ったのはなぜですか?ミケランジェロやフェルメールが好きというても、その人の作品は見るだけやんか。そんな人たちと一緒に作品は作れないけど、そういった人たちの作品をもとに自分の作品を作ったらコラボした形になるやん。今やったら例えばフェルメールの作品をポートレイトで撮ってるわけ。そのままは面白くないから陰影をつけて。――自然の産物をアートと結び付けていくっておっしゃいましたけど、僕もやっぱり自然に人工のものは絶対に敵わないと思っていて、倉貫さんにとって自然大経大×「?」=芸術