人間科学部1年生必修の「人間関係の理論と実践」は、スポーツ科学コース、臨床心理学コース、社会ライフデザインコースが提供する3コースそれぞれのプログラム(3コース×3回)とゲスト回(計4回)で構成されています。大学の授業に学生が適応できるように、講義と実習を組み合わせたハイブリッド型の形式で行われます。今後、専門性を深めるための第一歩となるように、専門的な内容を含めるとともに、学生間の人間関係が構築されやすい授業内容としています。
2024年6月20日(木)の「人間関係の理論と実践」ゲスト回では、本学客員教授であり、オリンピック柔道男子60kg級 三大会連続 金メダリスト(アトランタ、シドニー、アテネ)の野村忠宏氏を講師にお迎えし、特別講座を開催しました。

野村氏は、冒頭、ご自身の幼少期から学生時代を丁寧に振り返りながら、人生の転機となる恩師との出会いや、限りある学生生活の過ごし方(意識・行動)について話しました。具体的には、限られた自由な時間に“大切に思えるもの”を深める、大切なものが現在ないという学生には、そう思えるものに出会えるよう目的観を持って主体的に行動することを訴えました。
また、学生生活の中で真剣になれるもの、大切なものにかけてみること、決断した自分を信じて磨き続けていくこと、真剣な努力を続けた自分の未来に期待しようと、学生たちにエールを贈りました。
今回の特別講座には218名の学生が参加し、野村氏の話に聞き入りました。野村氏より投げかけられる言葉に対して、学生たちがはにかむ姿や真剣な眼差しで耳を傾ける姿が見られました。最後に、学生からの「人生で大切にされていることは何ですか?」との質問に対し、野村氏は「自分で決めること。出会った人に感謝すること」と答え、本講座を締めくくりました。
●「真剣な努力を続けた自分の未来に期待しよう」という言葉がとても響き、芯が強く自分を信じているからこそ発することのできる言葉だと思いました。野村さんの気持ちの強さが伺えて、世界で活躍するような人たちは自分とは比べ物にならないほどの精神力や行動力を持っているのだと身に沁みて実感しました。野村さんの言葉を胸に留め、頑張っていきたいと強く思いました。
●努力について、たくさんのことを学べました。目の前の目標に取り組むことで、一歩先の世界が見えて、そこでの経験が得られる。その積み重ねが大事だと感じました。無意識で自分の限界を定め、それに合わせた配分で努力していては、いつも通りの自分のままになるため、101%の頑張りが変化をする上で必要だと考えました。また試合本番に際し、自分のテーマや美学を大切にする姿勢は、大きな舞台で活躍するための重要な考えだと学びになりました。自分の強みを磨き、そこを軸に補っていく考え方はとても参考になりました。全体を通して深い学びを得られて良かったです。