人間科学部 髙井逸史ゼミの学生が主導した健康体操講座「ニコニコ体操」が、2024年4月に泉北パークヒルズ竹城台(大阪府堺市)でスタートしました。この活動は、高齢者の孤立を防ぎ、交流と健康維持の場を提供することを目的に、地域住民と連携して進められています。
この取り組みは、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)と地域コミュニティの形成・強化及び活動の活性化に資することを目的に、2019年6月に「大阪経済大学と独立行政法人都市再生機構との地域連携・協力に関する協定」に基づいたものです。

プログラムの核となったのは、住民主体のサークルを立ち上げること。2024年4月から6回にわたるセミナーを開催し、髙井ゼミの学生たちがサークルの準備や運営を手厚くサポートしました。
その後、地域住民による自主運営へ移行。開始から半年が経過した現在も、退会者を出すことなく21名のメンバーで継続的な活動が続けられています。
活動は毎月第2・第4土曜日の午前10時から11時まで、泉北パークヒルズ竹城台で行われています。プログラムはウォーミングアップから始まり、髙井教授監修のDVDを用いた軽い筋トレや脳トレ、ボール体操、音楽に合わせたダンスなど、多岐にわたる内容です。さらに学生たちが考案したオリジナルプログラムも取り入れられ、特にダンスや体操が好評を博しています。
「ニコニコ体操」は、高齢者の運動不足解消や脳トレ効果を目指した活動にとどまらず、音楽を活用した新たなプログラム開発にも力を入れています。参加者が楽しく心身を健康に保てる場を提供し続けるため、今後も改善を図っていく予定です。
大江 萌笑 さん(人間科学部3年)
最初は受け身で活動に参加していたものの、回数を重ねるうちに高齢者との関わりが少ないことに気づき、自分たちで体操を考案することにしました。体操を披露した際、高齢者の喜ぶ姿にやりがいを感じ、直接コミュニケーションを取る機会を通じて楽しい時間を共有できました。また、現場で高齢者が抱える課題を実感し、自分たちの行動でその解決に少しでも貢献できたことに充実感を得ました。
髙井 逸史 教授(人間科学部)
当初、学生たちは「DVDを見ながら参加者と一緒に体操をするだけでよい」といった、どちらかというと消極的な態度でした。しかし、回を重ねるうちに、自発的に体操メニューを考えたり、参加者と一緒に体操内容をアレンジするなど、積極的に取り組む姿が見られるようになりました。年末最後の講座では、学生も私もお弁当をいただきながら、参加者の皆さんと交流を深めることができました。