2025年8月8日(金)、経済学部の臼田利之ゼミの3年生5名が、奈良市ならまちセンターにて開催された「インターカレッジフォーラム2025 in奈良きたまち」に、OUEn(おうえん)ならきたチームとして参加。初参加ながら、見事「きたまち賞」を受賞しました。「きたまち賞」は3つのまちづくり団体の代表者から、“奈良きたまちにおいて地域貢献が大いに期待されるグループ”に対して贈られる賞です。

「インターカレッジフォーラム2025 in奈良きたまち」は、奈良市の旧市街地である「奈良町」の北側、近鉄奈良駅より北の「きたまち」というフィールドを対象に、地域課題解決を目指すプログラムです。複数の大学の学生や教員、地元まちづくり団体や地域住民、行政が関わりながら、まち歩きを実施する中で現地調査を行い、地域課題に取り組みます。
本学のほか、奈良県立大学、畿央大学、奈良学園大学など計7大学9チームの学生が参加し、地域課題の解決について考えました。
プログラムが始まったのは今年4月。まずはオリエンテーションに参加し、地域の方々と奈良市役所の方から奈良きたまちの歴史についてお話を伺いました。その後グループに分かれてまち歩きを行い、地域の方々からお話を伺いながら、聖武天皇陵や国宝である東大寺転害門などを見て回りました。実際にまちを歩く中で、学生たちはきたまちの抱える課題について主体的に考察。「伝統行事をどう引き継ぐか」「地域のつながりを持ち続けるためには」「多くの人にきたまちの魅力を知ってもらうには」という観点から、地域課題を解決するための提案に取り組み始めました。
6月14日(土)には中間発表の場が設けられ、学生たちは、自分たちのもつ問題意識と解決策提案の方向性について説明。地域の方々から、有益な多くのご助言をいただくことができました。発表後、学生たちはさらに提案内容を深めるため現地へ足を運び、地域の方々にヒアリングを実施。その内容などをもとに、最終発表会に向けて議論を重ねながら、発表資料と展示ポスターの作成に取り組みました。

そうして迎えた成果発表会当日、学生たちは「歴史と出会うロゲイニング in きたまち」と題し、祭りの活性化×ロゲイニングを提案しました。ロゲイニングとは、制限時間内にできるだけ多くのチェックポイントをまわって写真を撮影し、その点数を競う「まち歩き型チームスポーツ」です。必要なものは地図とスマホのみで、手軽に実施することが可能。まち歩きの中で新たなまちの魅力を発見でき、地域とのつながりも深められます。
学生の提案は、地域のお祭りの日にロゲイニングを行うことで、きたまちの歴史的魅力の再発見だけでなく、住民に地域行事への参加を促すことや新たな定住者の増加も期待できるというもの。審査員の方からは、すぐにでも実現できるロゲイニングマップが作成されていた点で高い評価をいただきました。

・まちづくりについて、深く主体的に考えることができた。
・奈良きたまちを盛り上げるために多角的な視点でアプローチをする中で、物事の理論的な組み立て方や質疑応答での対処の仕方など学べた。
・成果発表にそれぞれの大学の色が出ていて、とても面白かった。課題に対して思考を巡らせる力と、大勢の前で発表・質問対応できる力がついた。
・学びを得られたことはもちろん、他大学と交流することもできたのが良かった。
臼田 利之 准教授
初参加でしたが、学生にとって良い経験になったと思います。学生が奈良きたまちを歩き、まちを感じ、その問題意識をもとに夜遅くまで議論を重ね、発表資料を作成し、堂々と発表していた姿に成長を感じました。
