本学の客員教授・吉垣実先生が担当する「民事訴訟法」の授業を受講した、経営学部第1部ビジネス法学科4年生の加賀山結衣さん、野村昂英さん、ならびに経営学部第1部経営学科3年生の廣瀬愛望さんの3名が、法学検定試験(ベーシック)に合格しました。秋学期の授業をきっかけに法律への理解を深め、自ら挑戦を決意した学生たち。少人数・参加型の授業で培った「読み解く力」が、試験結果として結実しました。
吉垣先生の民事訴訟法は、一般的な大講義とは異なり、20人前後の少人数で行われるゼミ形式の授業です。毎回、実際の判例を題材に、学生一人ひとりが「この事例のどの場面に、どの法律が関係しているのか」を自分の頭で考え、発言する機会が設けられています。
学生からは、「条文を暗記するのではなく、法律の使い方を学べた」「発言を前提とした授業なので、自然と考える時間が増えた」といった声が聞かれました。法律を知識として覚えるのではなく、思考の道具として使う感覚が身につく点が、この授業の大きな特徴です。
法学検定試験(ベーシック)は、憲法・民法・刑法などの基礎分野を中心に、法学の基礎的な理解を測る全国規模の検定試験です。受験資格に制限はなく、法学初学者でも挑戦しやすい内容となっています。
今回合格した学生たちは、「自分の学びの成果を確かめたかった」「就職活動を見据え、資格として形にしたかった」「法律は難しいと思っていたが、これなら挑戦できると感じた」と、それぞれの動機から受験を決意しました。問題集を中心に学習を進めながら、授業で学んだ法律の読み方や考え方が、そのまま試験対策につながったといいます。
法学検定試験委員会事務局長の岩佐智樹氏は、法学検定試験について「エントリーシートや履歴書に記載できる資格として、就職活動の場でも一定の評価を受けている」と話します。ベーシックをはじめとする各コースは、法律の基礎知識を身につけていることを示すだけでなく、自ら目標を設定し、計画的に学習を進め、成果を得た経験の証ともなります。
法律を専門としない学生にとっても、社会やビジネスの場面で必要となる法的な考え方に触れていることは強みとなります。資格としての価値に加え、学びに向き合う姿勢そのものが伝わる点も、本検定の特徴といえるでしょう。
岩佐氏は、特に民法の学びについて、社会との関わりの深さを指摘します。雇用契約は、民法が規定している契約の1つです。民法の特別法である労働基準法は、労働時間や賃金など、働く上でのルールを規定します。民法は、企業などで働く際に知っておかなければならないものです。経済・経営を学ぶ学生にとってこそ、民法的な思考を身につける意義は大きく、公務員試験の出題範囲にも含まれるなど、将来の選択肢を広げる基礎となります。
学生たちは、試験への挑戦を通じて、日常生活や社会を見る視点にも変化があったと語ります。買い物や賃貸契約といった身近な行為の背景にも法律があることを意識するようになり、ニュースで報じられる裁判や社会問題についても、理解が深まったといいます。法律を学ぶことが、社会を読み解く力につながっていることがうかがえます。
法学検定試験への挑戦は、授業で培った力を振り返り、自身の理解を確かめる一つの機会となりました。とりわけ、法律とビジネスの双方を学ぶ経営学部ビジネス法学科の学生にとっては、日頃の学修内容と向き合う中で、自分の現在地を確認する一つの参考例といえそうです。