2022.03.25
イベント・講演会
本学が培ってきた文化、ビジョン実現に向けてできることを対話する。|Talk with ALL #02

インナーブランディングの取り組みを続ける中で、ミッションやビジョンを自分の行動にどう落とし込んでいくのかのイメージが持てていない人が多いことが明らかになりました。この課題の解決をめざして、さまざまなワークショップを実施しました。今回ご紹介するのは「Talk with ALL」です。少人数のグループで、「エンゲージメントカード」というツールを使いながら対話する中で、これまで自分たちが培ってきた「無形資産」を改めて認識し、自分たちだからできるミッション実践の方法を考えるワークショップです。

エンゲージメントカードとは

価値観を表す言葉とイラストが書かれた89枚のカードから、設定したテーマに合うカードを選択し、なぜそのカードを選んだのかについて語り合いながら、自分や相手への理解を深め、違う考え方に対する受け止め方の変化を促します。対話を通じたイメージの共有や、価値観が違う人同士の対話の中で新しいものを創造するなど、チームビルディングにつながる活動に使われているツールです。

エンゲージメントカードについて

開催日:2021年11月25日
参加者:14名

第1回に続き、山本俊一郎学長による「Vision Talk」をはさんで2つのワークに取り組む構成で行われました。事前に研修を受けた教職員がファシリテーターとなり、前半はグループで「大阪経済大学が培ってきた文化」をテーマに7枚のカードを、後半はメンバーそれぞれが、「ビジョン実現のために7枚に加える1枚」を選び、その結果を全員で共有しました。

本レポートでは、グループで選んだ7枚のカードの内容と説明、メンバーそれぞれがビジョン実現のために選んだ1枚についてお伝えします。自分のワークを振り返るとともに、参加回以外ではどんな対話が行われたのか、ぜひ追体験してみてください。

グループA

大経大には堅実、質実剛健など硬いイメージがある、というのが4人の共通認識でした。それに基づいて選んだ7枚です。「一貫性」は、経済大学として90年にわたりスタイルを確立してきたことから。「支援」「コミュニケーション」は、学生に対する支援の手厚さ、教職員と学生との距離の近さからです。「誠実さ」は全員一致で、真っ先に決まりました。「愛」は、学生に愛を持って接していることから。「協力」は、教職員と学生がともにつくりあげてきた大きなイベントがたくさんあり、教職員間にも協力し合える風土があるからです。「自由」は建学の精神でもありますが、教職員と学生との近さから、学生に様々な提案ができ、学生の意見を吸い上げて形にできる自由があるという意味でもあります。教職員がリードして学内外と広くつないでいくことで、学生にとって自由に思ったことができる環境が実現できているのではないでしょうか。

ビジョン実現のために加える1枚(発表順に記載)

グループB

大学が培ってきた文化として、安定志向というのがあるのではないかと思います。他グループも似たカードを選んでいます。「個性」はそれと逆行するようですが、個性がないという個性によって、90年間「自立」した運営を継続してきたとも言えます。「支援」は、学修・生活・就労と学生に対する支援を手厚く行ってきたから。「慎重」は、慎重に行動を選択する学生や教職員が多いことから選びました。「平等・公平性」は、教員も職員も、役職の垣根を越えて意見交換がしやすい文化があるからです。「誠実さ」は、誠実な学生が多いということですが、学生支援を通じてそのような学生を育成している結果かもしれません。本学の文化を最も言い得ているのが、最後の「平穏な人生」。大掛かりで派手な選択肢よりも、平穏に近い選択肢を選ぶことが多い大学だという意見が出ました。これが、冒頭の「個性がないという個性」という良い意味での本学の文化につながっているのかもしれません。

ビジョン実現のために加える1枚(発表順に記載)

グループC

「誠実さ」は、何かを申請する時や、学生に対する姿勢などから選びました。「支援」は、ゼミなど学習に関して支援の制度が整っていると思うからですが、一方で、励まし実力を高めるような支援についても、もっと全体的にやっていけたらいいという意見が出ました。「慎重」は、他学が成功したところを固めていく方法で成長してきたことから。「コミュニケーション」は、学生と教員の距離が近いからで、「自由」は、わりと「やってはだめ」という部分がない組織だからです。「富・財産」は無借金経営と、財務状況が良好だった点を評価しました。ということで、経営についても運営方針についても、慎重で「安定」を重んじるところが、今まで培ってきたものだという考えにまとまりました。

ビジョン実現のために加える1枚(発表順に記載)

まとめ

初回に続き、和やかではありながらも白熱した議論が展開されました。ワークの冒頭、グループ内で、自分のカードを1枚選んで自己紹介をしてもらうのですが、今回は、その内容についても皆さんの前で発表していただきました。参加者の考えや関心の持ち方などについて、その一端を垣間見ることができ、同じワークショップに参加した人同士の理解が深まり、新たな発見にもつながりました。

参加者のコメント

寺村 元輝さん

大経大について考えるのだから同じような結果になると思っていましたが、自分のチームではほとんど考慮しなかったものが他チームで選ばれており、その理由も興味深く聞きました。自分のカードを選ぶことで、自分の価値観を掘り起こすような体験ができました。

岩佐 托朗さん

想像以上に面白かったですね。それぞれが大学に持っている意見が違うことがわかり、カード1枚なのに、その人のプライベートなこと、ときには人生観のようなものまで含めてうかがうことができました。司馬遼太郎さんの「人間にとって、人間ほど刺激的なものはない」という言葉が私は大好きなのですが、人と人とが出会い、意見をぶつけ合って、創発する場に、大経大がなっていければいいですね。

白 寅秀さん

このようなランダムな形での交流ができ、私にとってはとても楽しい経験でした。着任したばかりなので、長年勤めておられる方の考えを聞くチャンスがあったのもよかったと思います。職務、経歴、専門が違う方々同士でこのような議論の場があれば、さらにいろんな成果が得られるでしょう。ここで交わされた言葉や声を拾い上げることが、大学がこれからめざすものの実現に役に立つと思います。

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