2024.02.21
イベント・講演会
楠淳生客員教授による特別講座「話し方・聞き方のツボを実況中継」
スポーツ実況で培った伝えるノウハウを伝授!

2023年10月11日(水)に、楠淳生客員教授による講義が行われました。
楠氏は「話し方・聞き方のツボを実況中継 ~就活面接やプレゼンに有効!~」をテーマに、元・朝日放送(ABC)アナウンサーとしてスポーツ実況で培った会話のノウハウを学生に伝えました。

楠氏は講義の中で、話し方のコツについて「聞き手が知りたい情報を論理的に整理し、聞き手にとって理解しやすい構成で伝えること。話す内容の7割は構成でできています」と構成の大切さを強調しました。そして、話したいテーマを分類・整理・要約して、導入・理由・結論というブロックに分けて構成していくプロセスを、野球の実況などに例えながら解説していきました。

そして、「自分の主張を相手に伝えるには説得力が必要です。説得力を持たせるために具体例や事例を写真や動画を描写するように話してみましょう」と実演をまじえて説明し、「説得力を高めるには日々のインプットが大切になってきます。読書や友人との会話、旅などから知識を取り入れ、身につけていきましょう」とアドバイス。受講した学生からは「講義そのものが”話し方のコツ”の実例になっていて、自分も実践してみようと思った」と取り入れやすさを評価する声がきかれました。また、「就職活動の面接だけでなく、普段のコミュニケーションでも活用したい」と利用シーンがイメージできた学生もいたようです。

続いて、聞き方のコツについても触れ、「相手の話の構成を意識しながら、過去・現在・未来という時間軸ときっかけ・分岐点・キーマンを組み合わせながら、ブロックを埋めていくように質問をしていくと、会話は続くものです」と解説。学生たちの感想からは「話すことを意識したことはあったけど、聞くということを考えたことがなかったので、聞き方を知れてよかった」「インタビューのコツをつかめば、誰が相手でも話せることや、話を続けたり広げたりできることがわかった」など、新しい発見が多かったことがうかがえます。

質疑応答では「人と話す時に緊張しないようにするにはどうすればよいか」という質問が寄せられました。楠氏は「緊張はしてもいいんです」と話したうえで、緊張することへの対策として「緊張する大きな原因は、自分を格好よく見せようと考えているから。無理に自分の100%以上を出そうとせず、自分が伝えたいことや話の構成に集中してみましょう。また自分の話が伝わっているのか、相手の様子に集中していると緊張がほぐれますよ」と応えました。

講義後の受講生アンケートでは、「家族や友人と話す何気ない会話から実践してみようと思う」「いろんな人に話しかけてみたい」「いきなり会話で実践するのは難しいので、考える時間が持てるSNSを使って練習しようと思う」といった話すことの実践に注目した内容や、「学びは色々なところに転がっているから、常に学ぶ姿勢を取るようにしてみる」「旅行に行く」と日々の行動に触れているもの、「緊張する場面では相手のことを観察してみようと思う」「これまで自分から進んで話すことはなかったけれど、優しい目で人の動きを観察して、話したことのない人に話しかけるきかっけを探してみたい」と新たな行動に言及している回答もあり、楠氏のことばが学生たちの心に届いたことがうかがえました。

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