2026.06.29
研究・産官学連携
インドのCSR活動から社会課題への向き合い方を考える ― 2026年度第1回BLICを開催
2026年度第1回目のBLICでは、XLRI- Xavier School of ManagementのRay教授を講師に迎え、講演を開催しました。Ray教授は、世界トップクラスのビジネススクールで教鞭を執るとともに、現地のCSR(企業の社会的責任)活動の実践主体と連携し、その効果を分析・研究しています。今回の講演は、本学経営学部のマルチュケ准教授の研究ネットワークを通じて実現しました。
講演では、インドで実施されている企業のCSR活動に関するフィールド調査の成果が紹介されました。さまざまな事例が示される中でも、社会的に周縁化されたコミュニティの社会参加を促進することを目的としたCSR活動について、その実践結果を踏まえた今後の課題に、参加者が関心を寄せました。特に、社会的スティグマ(偏見や差別)に対しては、CSR活動だけでは長期的な変化を生み出すことが難しいという知見が共有され、社会課題の複雑さについて理解を深める機会となりました。
また参加者からは、日本におけるCSRや社会的・経済的包摂の課題についても意見が共有されました。特に、教育・就労・地域社会への参加を支援する制度設計と、現場での実効性との間にある乖離について、制度設計的観点から活発な議論が行われました。
今回の講演は、CSR活動の可能性と限界を考えるとともに、より効果的な社会変革を実現するための新たな視点や示唆を得る貴重な機会となりました。