2024.10.25
学部・大学院
環境経済・政策学会に本学学生がプレゼンテーターとして参加

2024年9月14日(土)、関西大学千里山キャンパスで開催された「環境経済・政策学会 2024年大会」に、経済学部4年生の中山慶人さんが参加しました。

中山さんは、経済学部岡島成治ゼミの一員として、2023年12月に「ISFJ(日本政策学生会議)」で最優秀賞を受賞した「エコカー政策がCO2排出量にもたらす効果」に関する研究を、学術論文に仕上げるため、さまざまな教授からの意見を得る目的でこの学会に参加しました。

環境経済・政策学会は、経済学や政策学、そして環境問題に関する理論的・実証的な研究を促進するために設立された学会であり、毎年多くの研究者が参加しています。

中山さんの発表は、「日本のエコカー政策がCO2排出削減に効果的だったのか」という問いを基に、政策に潜む問題点を指摘したものです。具体的には、自動車メーカーがエコカー減税の条件を満たすために、燃費向上ではなく車両重量を上げることで政策の要件を満たす「Manipulation(操作)」の可能性があること、そしてエコカー補助金制度によって廃車補助金制度が機能せず、結果的に燃費の悪い中古車が市場に出回るリスクについて言及しました。さらに、2005年から2021年までの自動車販売台数や属性データを分析し、その影響を基にCO2排出量のシミュレーションを行い、Manipulationが起こらない場合のほうがCO2排出削減に寄与する結果を示しました。
※「Manipulation(操作)」とは、特定の条件や基準を満たすために、目的に合わない方法で数値や要件を調整すること。

今回の学会参加を通じて中山さんは、学生大会とは異なる専門的な質疑応答に挑戦し、学術論文の厳しさを実感したと語っています。また、緊張から発表時に話すスピードが速くなってしまうなどの課題も感じたものの、多くの教授から貴重なフィードバックを受け、研究をさらに発展させる多くのヒントを得ることができました。

今後、今回得られたフィードバックをもとに研究内容を修正し、学術論文としての完成度を高めていきます。

参考記事:【2023年度】岡島成治ゼミ ISFJ政策フォーラム最優秀賞と分科会賞を受賞

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