2026.09.29
学部・大学院
廃材アップサイクル体験を通じて地域の担い手を育成―「あいはし×ひがしよどがわ 地域夏祭り」

2026年8月22日(土)、兵庫県豊岡市の合橋地区コミュニティセンター(但東庁舎3階)にて、コミュニティあいはしとの協働で古賀敬作ゼミの3年生が企画した「あいはし×ひがしよどがわ 地域夏祭り」が開催されました。

兵庫県豊岡市の東端に位置する但東町合橋地区は、人口減少と高齢化が進む山間地域で、2026年4月1日現在の人口は1,390人です。本学では、2015年より長期的連携を視野に入れて合橋地区へ学生派遣を行っており、地域社会調査やボランティア論の実習等をはじめとする地域住民との交流やボランティア活動に取り組んできました。

普段から東淀川区の企業と協働し、廃材のアップサイクルを通じたカーボンニュートラル推進に取り組む古賀ゼミ
共通する課題を持つ地域同士の架け橋に

今回のイベント企画実施にあたって、学生たちは2026年3月下旬に合宿を兼ねて合橋地区を訪問し、コミュニティあいはしの担当者から合橋地区の特徴や魅力、地域の取り組み、そして地域の課題について説明を受けました。ゼミ生からは日頃のゼミ活動の内容のほか、本学所在地である東淀川区の特徴や、地域が抱える課題について紹介しました。

その後、オンラインミーティングを重ねながら企画を検討し、“子どもからお年寄りまで”をテーマに設定。両地域の魅力を融合した「廃材アップサイクル体験」をメインプログラムとして実施することに決めました。この企画には、両地域に共通する課題である「地域の担い手育成」のきっかけを作りたいという、ゼミ生とコミュニティあいはし双方の願いが込められています。

古賀ゼミでは、日頃から地元・東淀川区内の企業の協力を得て、廃材の有効活用を通じた「地域レベルでのカーボンニュートラル※の実現」をテーマに活動しています。今回のイベントでも地域企業の協力を得ながら、SDGsを身近に感じられる体験プログラムを展開しました。

※カーボンニュートラル:二酸化炭素などの温室効果ガス排出量の削減と吸収量の保全や強化によって合計量を均衡させること。

左:水で光るオリジナルLEDカード作り/右:ゼミ生も一緒に盛り上がったモルック体験。手作りのスキットルを使用
楽しくSDGsを取り入れたアートプログラムを企画

イベント当日、会場は小さな子どもから高齢者まで幅広い世代でにぎわいました。運営には地域ボランティアの中学生も加わり、裏方として活動を支えました。さらに来年度の企画について一緒に話し合う場面も見られ、世代や地域を超えた新たな交流の機会となりました。

実施したプログラムは5種類です。誰でも気軽に楽しめるユニバーサルスポーツ「モルック体験」のほか、「水で光るLEDカード作り」(協力:安積濾紙株式会社)では、好きな塗り絵カードに光電池を組み合わせ、光るオリジナルカードを制作しました。「バラブレスレット作り」(協力:飯田繊工株式会社)では、合橋地区のバラ園のバラで染色した繊維廃材を活用した、ブレスレット作りを実施しました。

さらに「MIM※で作るメダル」(協力:大阪冶金興業株式会社)では、鉄の粉を固めた土台に好きな絵柄を彫刻。完成品は協力企業で焼結加工された後、後日参加者の手元に渡ります。このほか、紫外線で硬化するレジンとペットボトルキャップを活用したキーホルダー作りも実施し、楽しみながら資源環境について学べる内容となりました。

※MIM(Metal Injection Molding):金属粉末射出成形型

会場では、ゼミ生の説明を聞きながら熱心にものづくりに取り組む参加者や、モルックを通して学生と交流を深める参加者の姿が見られ、イベントは好評のうちに終了しました。

イベント前日から現地に宿泊して準備を進めたゼミ生たちも、合橋地区について「自然が豊かで、人が本当に優しい」と印象を語りました。今回の交流を通じて、地域の魅力に触れるとともに、地域間交流の可能性を改めて実感する機会となったようです。

※イベントのチラシはこちら。準備や当日の様子を詳しく知りたい方はコミュニティあいはし公式Facebook掲載の動画へ

左:MIMメダル作り。完成したメダルは協力企業によって焼き固められ、後日受け取ることができる/右:合橋地区のバラ園のバラで染色された繊維廃材を活用したブレスレット作り
学生の声

今回の活動では、地域の方々と直接交流することで新たなつながりを築くことができ、お互いの地域について理解を深める貴重な機会となりました。普段関わることの少ない方々との対話を通じて、新しい価値観や考え方に触れ、自分自身の視野も広がったと感じています。また、合橋地区を訪れ、豊かな自然と地域の皆さんの温かさに触れたことで、自然体で過ごすことができました。今回の取り組みを通して、地域内だけでなく地域間で交流することの大切さを実感しました。それぞれの地域が持つ魅力や課題を共有し合うことで、新たな気づきや学びが生まれ、今後の地域づくりや担い手育成にもつながるのではないかと感じています。

関連リンク:
地域の人々と一緒に、地域に向き合う―地元企業とタッグを組んだアップサイクル活動/区役所職員による講演(2026/3/24発信)

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