2026年7月1日(水)、国際共創学部1年生を対象とした授業「アカデミックスキル」にて、特別講義「煎茶道講座 ~日本の茶の歴史と体験~」が実施されました。講師としてお迎えしたのは、煎茶道二條流家元の二條雅瑛氏です。二條氏は本学経済学部の卒業生で、昨年度から本学の客員教授を務めています。
今回の講義では、煎茶道の家元である二條氏よりお茶の歴史についての説明の後、急須を使ってお茶を淹れる“煎茶道”のお点前も披露していただきました。
講義は、日本茶に関する基礎知識の説明から始まりました。日本茶(緑茶)・烏龍茶・紅茶の違い、また、日本茶の中でも番茶‧煎茶‧玉露のお茶の分類や、それぞれの製造方法、味の違いがお点前の所作にどのように関係するのかを丁寧に解説していきます。
手間暇をかけて丁寧に作られる希少な茶葉も、ポットのお湯にそのまま入れられてしまうと、うま味が失われてしまうといいます。甘みを十分に引き出すには、低温のお湯でゆっくり時間をかけて浸出することが重要。一度沸騰させたお湯を「湯冷まし」という道具に注いで冷ましている間に、お茶碗を清める所作などを挟むのはそのためなのだそうです。すべての動作に合理的な意味がある、と二條氏は続けました。
2月と3月にハワイ留学を予定している学生に向けては「海外に行くと“あなたの国の文化について教えて”と言われるので、10~20分説明できるようになっておくとよい」とも語りました。
お点前の見学後には、淹れたての玉露と京都の上生菓子「水牡丹」が振る舞われました。学生たちは繊細な玉露の味について「普段飲む緑茶より苦い」「お菓子の後に飲むとうま味がすごい」など、思い思いの感想を述べます。
当日お手伝いにお越しくださった二條流の先生方は「本来二煎目は渋みが強くなってさっぱりするけれど、お菓子の甘味が口の中に残っているので丁度いいでしょう」「着物の場合、懐紙はここにしまうの」と、一人ひとりの疑問や感想に対し丁寧に説明されていました。
講義の最後には、日本茶飲み比べクイズが実施されました。講義で学んだ知識と体験した味覚の記憶を頼りに、「玉露」「煎茶」「番茶」「ペットボトルのお茶」を飲み比べて盛り上がりました。
二條氏は「海外ではよくお茶についての説明を求められます。それが難しい場合にはお茶の淹れ方を教えてほしいと言われることも多い。教室には、海外に行かれる前に毎回、お茶を習いに来られる方もいらっしゃいます。今回の授業で覚えた味の違いや製造方法について説明できるようになっておくと、留学の時にも役立ちますよ」と学生たちに語りました。
グローバルな視点で社会を接続する方法を学ぶ国際共創学部の学生たちは、改めて日本の伝統文化に触れ、良い刺激を受けたようでした。国際共創学部では、軸足としてのローカル文化を世界に紹介できる実践教育を目指しています。
●玉露・煎茶・番茶をそれぞれ飲んでみて、それぞれに違った苦みで、飲み比べると意外と分かるんだなと思いました。お菓子と一緒に飲んだ時の玉露が一番うま味がすごくて、長い間口の中に残ったのが印象的でした。
●お茶の種類をあまり知らなかったと気付きました。4種類のお茶を飲み比べると味の違いがはっきり分かり、特に番茶は渋みが強く驚きました。苦みも渋みもないペットボトルのお茶は安心感があって、おいしく感じました。飲み比べを通してお茶の違いを知ることができ、よい経験になりました。
●今回の体験では日本茶のおいしさはただ淹れるだけでなく、茶の種類に合わせて湯温や時間を調整する「所作」や「心遣い」によって決まることを学びました。私の国ミャンマーでは「ラペッイェ」(ミャンマー風ミルクティー)のように濃く煮出した茶に練乳や砂糖をたっぷり入れて楽しむ文化があります。
●今日の煎茶道講座を通して、日本茶の特徴と母国ミャンマーのお茶の違いを知りました。日本茶は発酵させない「緑茶」で、遮光して育てる甘い「玉露」や日光を浴びた苦みのある「煎茶」です。何も入れず静かに味わう日本茶に対し、ミャンマーでは練乳入りの甘いミルクティーをにぎやかな店で飲むほか、茶葉をナッツと「食べる」文化があります。静と動の違いが新鮮でした。
▼前回の講義の様子はこちら
煎茶を学び、味わうー国際共創学部 特別講義「日本の茶の歴史と体験」(2025/11/26発信)