経営学部 コンサル基礎演習Ⅲ

商店街活性化に向け、学生目線で観察・提言。

専門家、高校生も見守るプレゼン

 7月18日(木)B館21教室において、大阪の商店街に関する発表会が実施されました。学生たちは戎橋・天神橋商店街(大阪市)、土居商店街(守口市)の三商店街の現地調査を行い、グループごとに「良い点」「改善してほしい点」「提言・感想」をまとめて、プレゼンテーションを行いました。
 当日は、経営コンサルティングの専門家を審査員として招聘。
近隣にある大阪高等学校の生徒たちも招待しました。高校生たちは分かりやすさや実現可能性など、内容に関する評価シートを記入しながら見学しました。

※コンサル基礎演習Ⅲの内容はこちら

3商店街の特徴を生かした提言

 国際的な観光地、難波の戎橋商店街、日本一長いことで知られる天神橋商店街、地元の人々の生活を支える土居商店街と、まったく異なる商店街の特徴を学生視点から抽出し、どう改善につなげるか各チームは知恵を絞りました。
 戎橋商店街については、「賑わいがあり、品揃えが豊富」である反面、「休憩場所、ゴミ箱、トイレが少ない」と問題点を指摘。改善案として「IOTを駆使したスマートゴミ箱の設置」などが上がりました。天神橋商店街には「休憩スペースが多い」反面、「自転車が多く危険」、「外国語対応が不十分」と評価。「放置自転車対策」「看板・案内板の整備、SNS発信」が改善策でした。
土居商店街については、「地元密着」ながら「シャッターの閉まった店が多い」「流行の商品がない」と指摘。「大学のゼミに呼びかけ、空き店舗の活用を」などの提言を行いました。
 学生発表の後は、「大掛かりな設備の設置や店舗改装の実現性は低いのでは」と手厳しいコメントも出ました。発表者は、自分たちの答えられる範囲で一生懸命に回答。最後まで頑張って対応する姿に、参加者から大きな拍手が送られました。「話し合いの中から結論をみんなで導きました。審査員の厳しい指摘は、その通りだと思うところが多く、参考になります」(ソト・ケンジさん 経営学部2年生)。

学生の「考える力」向上を評価

 見学に訪れた大阪高校の生徒たちは「大学生は話がうまいですね。発表するときの参考になりそうです」「商店街の特徴がわかりやすくまとめられていると思います」と興味深そうに語りました。審査を依頼されたコンサルタントの三木俊和氏も「短時間で良くまとめましたね」と評価するとともに、「今後は実際の問題解決に向けて、『机上で考えた通りにはいかない』という厳しい経験も重ねながら、頑張ってほしいですね」と激励の言葉を送りました。担当の吉野忠男教授(経営学部経営学科)は、「問題点の柱を立てその上に改善点を据える、しっかりと物事を考えていく習慣が身についてきましたね」と学生の成長を喜んでいました。