【2023年度】戸田信聡ゼミ キリンホールディングス・コマニー・アスクルの企業3社とPBL実施

キリンホールディングス・コマニー・アスクルの企業3社とPBL実施

経営学部の戸田信聡ゼミは、2023年10月より、PBL (課題解決型学習)としての取り組みと調査を実施しました。本学の教育・学習支援センター(SCTL)との連携のもと、国連グローバルコンパクト*加盟企業である、キリンホールディングス株式会社、コマニー株式会社、アスクル株式会社の3社と約半年間かけてPBLを行い、2024年1月18日に最終発表会を開催しました。
* 国連と民間企業が手を結び、健全で持続可能なグローバル社会を築くための組織
 
キリンホールディングス株式会社からは、「アルコール関連問題の深刻化」「少子高齢化の中での若者のアルコール離れ」などの課題が提示されました。キリン担当チームは、「個々のアルコール耐性がわかり、体質に応じた選択ができる仕組み」「Z世代向けキリン商品企画」に取り組みました。CSV経営*に関する文献研究、自分たちで場づくりした上でのインタビュー調査、意識調査アンケートを実施。商品を考える上では、キリンの強みを十分に理解するためのキリン神戸工場見学など調査を踏まえ、最終報告を行いました。
* 「共有価値の創造」を軸とした経営のこと。共有価値とは、経済的価値(利益の獲得)と社会的価値(社会的課題の解決)を両立すること
 
コマニー株式会社からは、「間づくり(パーテーション)をどのようにブランディングしていくか」「従業員のウェルビーイング(幸福度)を上げるには、どのような方策があるのか」などの課題が提示されました。コマニー担当チームは「間づくりブランドを社外にPRしつつ、社内でも社員の工夫、モチベーションを引き出す社内外同時コンテスト」について企画しました。ウェルビーイング経営*に関する文献研究、コマニー大阪営業所への訪問、間づくり商品の現物調査、働く人へのインタビュー調査、成功事例研究を踏まえ、最終報告を行いました。
* 業績と従業員のウェルビーイング(幸福度)の両立を目指すマネジメントのこと
 
アスクル株式会社からは、「FAX取引廃止に向けた方策」「新規事業の展開の方策」などの課題が提示されました。アスクル担当チームは、「取引先への機器貸し出し制度」「Vチューバ―を活用した新規事業のPR」について取り組みました。新規事業開発と社内企業家に関する文献研究、先進企業の成功事例研究も踏まえ、最終報告を行いました。

国連グローバルコンパクトの矢部事務局長は、「就職活動前に企業と接する経験をできたことは非常に貴重です。各企業の方々に質疑応答を行い、頂いた答えをベースに自分たちの結論を導き出すというプロセスは素晴らしい体験だと思います。プレゼンに関しては、全チーム提案と結論が明確で、3カ月という期間でしたが著しい成長を感じました。皆さん、お疲れ様でした。」と講評を述べました。
 
最後に、教育・学習支援センター(SCTL)の濱田教授は、「重要なことは、企業理念や企業の生い立ちを調べること。そこに企業が本当に大切にしていることが隠れています。課題解決において手段先行ではなく、企業の背景を理解した上で検討を進めることで、より良い提案・結論に繋がっていきます。今後とも自主性を大切に、歩みを進めてください。」と締めくくりました。
 
大阪経済大学では、今後も企業との交流・協働できる機会を設け、学生たちの成長をしっかりと後押ししていきたいと考えています。