【2023年度】経営学研究科修了生 第32回『租税資料館賞』を受賞

税法務プログラム修了生、石倉ゆうみさんと桐島章嘉さんが第32回『租税資料館奨励賞』を受賞

2023年11月27日(月)にリーガロイヤルホテル東京にて、石倉ゆうみさんと桐島章嘉さん(大学院 経営学研究科2023年3月修了、指導教員:古賀敬作教授)が公益財団法人租税資料館より第32回『租税資料館賞 奨励賞』を受賞し、表彰されました。

この賞は、租税法学並び租税法と関連の深い学術の研究を助成するため、税法等に関する優れた著書及び論文に対して、毎年「租税資料館賞」として表彰を行ない、受賞者のより一層の活躍を期待し助成を行うことを目的としています。
今回、112の応募論文作品の中で、受賞対象となった石倉さんの論稿は、修士論文として執筆された、「遺産の再分割に係る贈与税課税の妥当性の検証-遺産分割協議の合意解除による再分割を中心に‐」と題された論文です。この受賞論稿は遺産の再分割に係る贈与税課税の妥当性を、遺産分割協議の合意解除による場合を中心に検証を行うもの、遺産分割協議、その合意解除及び再分割の法的性質・効力に関する民法上の学説・判例の議論を丹念に整理・検討した上で、再分割に係る課税関係及び贈与税課税の根拠を豊富な先行研究のリサーチ・分析に基づき検討し、併せて裁判例の分析を通じて裁判理論を明らかにし、贈与税課税による過重な税負担の発生原因と解決策を検討した結果、その解決策として遺産取得税方式による相続税・贈与税の一体化による一生累積課税という立法論的提案を行っています(租税資料館ホームページ講評より抜粋)。受賞対象となった桐島さんの論稿は、同じく修士論文として執筆された、「組織再編税制における非按分型会社分割の適格該当性‐権利移転内容の変化を切口として‐」と題された論文です。この受賞論稿は、平成27年度税制改正で導入されたスピンオフ税制の適用事例がほとんどなかったが令和5年度税制改正大綱でパーシャルスピンオフ税制の創設が見込まれるというような状況[評者注:同税制は令和5年度税制改正によって創設済である。]の下で、スピンオフ税制の適用を阻害する要因は何かという問題意識に基づき、法人間の権利移転内容の変化を切口として、法人レベルの課税繰延理論を中心に、非按分型分割型分割の適格該当性を検討するものです(租税資料館ホームページ講評より抜粋)。お二人の論文は、租税資料館のホームページに公表されます。おめでとうございます。
 
●公益財団法人租税資料館・租税資料館賞第32回入選作品
●表彰実施状況