料理を頬張る児童たちに感想を聞くと、「もち麦のプチプチ感と、キーマカレーの味がめちゃくちゃマッチしてる。あまごのフライががっつりでお腹が一杯になる」「しかツ丼は鹿肉の臭みも思ったよりないし、味もしっかりして柔らか。今まで食べたことのある鹿肉の中でも柔らかい」など絶賛の声ばかりでした。
2校の児童たちは、今日に至るまでに、高校生へのプレゼンテーションの練習を重ね、発表後は高校生と意見交換をしたそうです。この経験に刺激を受けた児童も多く、「僕たちのアイデアからスパイスとか色々アレンジを考えて、こんなに良い料理を作った高校生はすごい」と熱意たっぷりに話す姿も見られました。
試食時間の後半に保護者にも試食が振る舞われると、会場内はより一層「おいしい」という声で溢れました。このコンテストはもち麦のPRだけに留まらず、食を媒介にして地域・年齢・立場を超えた人たちが繋がる、新たなコミュニケーションの場になっていました。
会場の様子を目にした関係者からは、「夢を描いてもそれが100%叶うわけではなく、現実にしていく過程で諦めなければならないこともある。今回の取り組みでそれを学ぶことができ、児童たちの良い経験になった」「地元の教育現場同士だと、逆に近すぎて繋がりにくいこともある。地方創生サークルが外部から繋げてくれたのは有り難い」という声もありました。
審査の結果、最優秀賞は見た目の鮮やかさや食感の多彩さ、そして調理の手間が少なく学食に最適という点が高い評価を得て「あまごのキーマカレー」が受賞しました。最優秀賞のチームには景品の図書カード3,000円分が授与され、参加した小学生・高校生全員には大阪経済大学マスコットキャラクター「はてにゃん。」のグッズが配られました。
最優秀賞を受賞した高校生は、「甘いパンケーキやインパクトのあるラーメン丼が人気だと思っていたので、選ばれたのは意外」と驚きながらも、「学食として出しやすいように、食材が安く調理の簡単なキーマカレーを選びました。子どもたちの提案ではルーにあまごが入っていたのですが、あまごの味を活かすためにフライに変更しました」とこだわりを語りました。