引き続きアジア共通通貨をデジタル通貨で実現するアジアデジタル共通通貨を研究、提案中。最近は、多国間体制で管理する国際通貨としての意義も強調しているほか、裏付け資産となる各国債券市場をデジタル化して統合する構想も提案してきている。
なお東アジアでは中世期には中国銭(写真は永楽通宝)が流通していた。また、近世期でも中国元・韓国ウオン・日本円は単位として共通の漢字(圓)を用いていており、共通通貨の基盤は歴史的にも考察ができると考えている。
研究成果は、日英の論文として神戸大学経済経営研究所のDiscussion Paperやニッセイ基礎研で発表。また英国のAcademic Think TankであるCERPのVoxEUに概要をBlogとして掲載(https://voxeu.org/article/proposal-asian-digital-common-currency)。最近では、ロンドン大学(SOAS)、一橋大学等共催の国際学会(Japan Economy Network) で報告したほか、ローマ大学・イタリア銀行協会共催のコンファでの報告は論文として、L.Sabrina and C.Panetta ed.”The Role of Distributed Ledger Technology in Banking -From Theory to Practice-”2023,Cambridge University Pressの1章として所収、発表された。