【2022年度】弦間ゼミ 企業広告CMのプランナー&コピーライターに挑戦

春学期のPBLがきっかけ 企業CM制作企画のオファー受ける

弦間ゼミでは、2022年度春学期で取り組んだ「採用広報PBL」がきっかけとなり、日本建設工業株式会社様(以下、日本建設工業)から企業広告CMの制作依頼をいただき、2022年12月1日~2023年1月19日の期間、3年生8名が企画とキャッチコピー制作に取り組みました。
また、採用された案はテレビ埼玉様(以下、テレビ埼玉)による編集・制作を経て、実際に企業広告CMに使用されます。

訴求テーマの設定からスタート
依頼内容は「主に文系学生の新卒採⽤⽀援・促進を目的とした、事業内容を魅⼒的に15秒で伝えるテレビCM」のプランニング。ゼミ生は2チームに分かれ、ヒアリングと事業内容の調査から訴求ポイントを設定し、ポイントごとに訴求ワードを作成しました。
これらを整理して、オンライン会議の場で日本建設工業の担当者に向けて発表。担当者の意見を取り入れながら訴求ポイントを右図の3つに絞りました。
そして、CMのメインターゲットとなる⽂系学⽣に訴求ポイントが興味深く伝わるよう、ゼミ生1人ひとりが作業して15秒CMの絵コンテとキャッチコピーのアイデアを出していきました。

15秒の絵コンテづくりは、企業担当者の意見を取り入れながら
12月15日(木)のゼミには日本建設工業の担当者が訪れ、学生が作ってきた絵コンテをもとに意見交換を行いました。「親子が鉄塔を見つけて会話するところに社員が登場する」というアイデアには「プラントの近くに住宅地がないので、親子の会話にあがることに違和感がありますね」とコメントがあり「見学するという設定なら自然なのかな」など、学生は担当者とのやりとりを通じて、第1次プレゼンに向けて自らの提案をブラッシュアップしていきました。
 
12月22日(木)の第1次プレゼンでは、日本建設工業の担当者とテレビ埼玉のプロデューサーに向けて、Aチームが5案、Bチームが4案を発表。企業担当者からは「依頼してから2週間でこれだけのアイデアを出していただけるなんて」と喜んでいただく一方で、ナレーションを実際に読んでみて15秒で収まるか確認することや、テレビ的に使用できない表現を再検討することなどについての課題が示されました。
後日、日本建設工業から最終プレゼンに進める3案が示され、ゼミ生はさらに絵コンテの作りこみを行いました。

最終プレゼンの2作がCMに!
そして迎えた2023年1月19日(木)の最終プレゼン。日本建設工業からは執行役員も出席する中、オンラインでの発表となりました。
 
Aチームは、CMを通して伝えたいポイントを「日本建設工業の事業内容が私たちの生活基盤を支えていることを伝え、視聴者の検索を促す」として、「暮らしを支える仕事」「暮らしの根っこ」の2つCMプランを提案。家庭から電線をつたって発電所に逆再生する、人々の生活の縁の下の力持ちであることをユーモラスに表現する、といった絵コンテを示しながら、視聴者の注意を引きつける工夫として最初の6秒を生活音だけにする、社風を伝えるために社員が実際に働く様子を入れるといった工夫について説明しました。
 
Bチームは、訴求ポイントのすべてを正確に伝えるには15秒では厳しいと考え、見た後にターゲットである大学生が自分から調べたくなるようなCMという発想で「なにをする、日本建設工業」「プラント施工の司令塔」という2つのキャッチコピーを提示、計5つの絵コンテを提案しました。日本建設工業のホームページに掲載されている社員の写真を織り交ぜて社風を伝え、自分から調べたくなる工夫としてナレーションの声のトーンで不思議さを演出するといった点にまで言及しました。
 
出席者からは「弊社のことをよく理解して作ってくれている」「キャッチコピーは私たちでは思いつかない面白いものばかり。特に「司令塔」という言葉はなかなか出て来ない」「どの提案も15秒で収まるように作られており、技術的には制作可能」と学生の発想と具体的な提案にお褒めの言葉をいただきました。
 
後日、日本建設工業の社内会議でBチームの「なにをする、日本建設工業」が選定され、正式に広告CMとして制作されることが決定しました。今後、学生は制作現場に立ち会うなど、自分たちのアイデアが形になっていく様子を経験していきます。

学生の声
Aチーム
春学期の提案がきっかけになり今回の取り組みにつながったので、私たちのクリエイティブ力が認められたのかなと光栄な気持ちになりました。実際に企業CMのプランニングをしてみて、企業の要望を表現に取り入れてメディア作品を作る難しさを実感しました。
 
Bチーム
「15秒間でどうやって訴求ポイントを伝えるか」という点に苦労しましたが、検索を促すという発想からコミュニケーションを設計しました。ブラッシュアップを重ねたアイデアだったので、担当者から好評を得ることができて良かったです。
 
弦間先生からのコメント
今回は一般的なPBL授業の枠を超えて、実際にテレビで放映されるCMを企画するという貴重な学びの機会を日本建設工業様から提供していただきました。Z世代と呼ばれる学生たちにとってテレビの画面サイズや15秒という時間に対する感覚は、上の世代とは全く異なります。その感覚を活かしたことが斬新なアイデアに繋がったと思います。
 
日本建設工業様からのコメント
両チームともに短い期間の中、回を重ねるごとにこちらの意見を柔軟に受け止めプレゼンをさらに良くしていただきました。私たちが思いつかない素敵なキャッチコピーと構成で学生の皆様に協力していただけた事とても良かったと実感しております。