入学前は、母が事務職をしていたこともあり、将来は事務職になるのだろうと思っていました。ですが、卒業や就職はまだまだ先のことで、これからどうなるかはわからないという気持ちもありました。だからこそ、まずは目の前のことから、精一杯頑張っていこうと思っていました。
大学生活では、特にダンスサークルの活動に力を入れました。小さい頃からダンスを習っていたこともあり、2年次からは副リーダーに。メンバー全員が揃って練習できる日は限られていたので、効率良く練習できるようにサポートすることを心がけました。練習用の参考動画を共有したり、それぞれの苦手パートを把握してアドバイスしたり。そうして臨んだステージで、観客の皆さんが笑顔で盛り上がってくれている様子を見ると「頑張って練習してきてよかったな」と心から嬉しい気持ちでいっぱいになりました。そして演技終了後にメンバーから感謝の言葉をもらった時は、ステージで感じた気持ちとは別の嬉しさが込み上げてきました。この時に、人を支えることで得られる喜びがあることに気づきました。
昔から周りには気を配るタイプでしたが、誰かをサポートすることのやりがいを感じてからは、より一層気を配って動くようになりました。例えばアルバイト先のカフェでは、同僚が運ぶお冷を事前に用意するなど、相手が必要としていることに先回りすることを心がけました。
3年生になり、周りの友人たちが就職活動に向けて動き始めているのを見て少し焦りました。私もやりたいことを見つけないと。そんな想いであるメーカーのインターンシップに参加したのですが、そこで出会った営業事務の女性が、私にとって理想的な存在だったんです。ほかの社員の方が話を進行しやすいように情報を補ったり、インターン生に話題を振ったり。その方のおかげで話し合いが円滑に進んでいることに気づきました。
こんな人になりたい。この出会いがきっかけで、営業事務への道を選ぶことができました。卒業後の未来に向け、初めて明確な目標が見つかったような気がしました。就職課の方々に相談してみると、「あなたにぴったりの道だと思う」と背中を押してもらえました。
内定のご連絡をいただいた時は安心しました。思えば入学当時に抱いていたイメージ通りの進路ですが、あの時とはまるで心境が違います。自分でやりたいと思って選んだ道だからこそ、前向きに進んでいける。営業や社内の同僚たちが困った時に助けるのではなく、困る前にこちらからアシストできるよう、主体的に動いていきたいと思っています。