17歳からのメッセージReport2011

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12 17歳からのメッセージ17歳からのメッセージグランプリ学生審査員賞金賞銀賞奨励賞学校特別賞応募参加高校一覧たかくなった。今までは、正直お父さんのことをうっとうしいと思うこともあったけれど、そんなお父さんの優しさに気付いたとき、嬉しくもあり少し照れ臭くもあった。お父さんが口うるさいのも優しさの証だったのかな、と気付いて自分が少し大人に近づいたように感じた。おばあちゃんが田舎に帰った今でも、そのいすを見ると心がほっこりする。これからは私がお父さんとお母さんに親孝行をする番だな、と思う。神戸市立葺合高等学校(兵庫県)山本磨実さん相手の気持ちを考える『相手の気持ちを考える』初めてそう言われた中学1年生の私は、まったく理解出来なかった。自分は相手ではないし、気持ちなどわかるはずがない。どうして考えなくてはいけないのか。こんな感情だった私が変わったのは、つい最近のあの日の出来事からだ。私はバスケ部に所属していて、その日もいつものように練習をしていた。そんな何気ない練習からその出来事はおこった。それは、私がチームメイトに、走ったらギリギリとれるような難しいパスをした時、その子は途中でボールを追いかけるのをやめたのだ。その子は謝ってくれたものの、私の中では(どうして途中であきらめたんだ!)と怒りしかなかった。その後もそんな事が多々あった。すると他のチームメイトの1人が私のもとにかけより、「あの子、前のケガで難しいパスをとりに行くのが怖いんだって。」と小さな声で私に言ってくれた。私はその時はっとした。これが、『相手の気持ちを考える』なんだ、と。それから私は相手の気持ちを考えるようになった。いきなり相手の気持ちを考えるのは難しいし、正直わからない事だらけだ。だけど、相手の事を考えている事が一番相手を思っている事だと思う。17歳になってやっと、この言葉の意味を理解した気がした。だから、今日もこれからも『相手の気持ちを考える』人でありたい。滝川高等学校(兵庫県)坂井翔一さんとある駅での思いやり定刻になっても列車は出発しなかった。遅れる。敦賀での乗換時間は二分。万が一乗れなかったら、と時刻表を捲った。嗚呼、特急料金が掛かる…早くしてくれよ、と思い、窓を開けて後ろを見てみた。数人の駅員と車掌が目に入った。「何かいな。急いでるんやけど…」この駅は駅舎からホームまで階段を登らなくてはならず、そのため列車内から改札口の様子は判らない。暫く見ていると、一人のお年寄りが杖をつきながらゆっくり一段一段階段を登って来るのが見て取れた。「次のに乗れよな」乗継のことしか頭になかった僕はこう思った。その時である。「急がんでもええで」と駅員が声を掛けていた。僕は先程の薄情さを恥じた。情けない人間である。思いやりのかけらもない。人として当然の心を忘れていた。かような余りに利己的な人間が果して思いやり深い人間になれるだろうか。いや、ならねばならぬ。こんなまま成長しては駄目だ。発車合図の笛を吹く駅員の姿が、紅く染まり始めた夕空で一際輝いて見えた。土佐女子高等学校(高知県)上村紗布さん太陽から学んだことごめんなさい。自分が何を後悔していたのかようやく気づいた。もう手遅れだった。私の祖父は四国八十八箇所霊場を巡るなど、偉大で活発だ。そんな祖父は優しくて頼りになる私にとって太陽のような存在だ。しかし5年前脳梗塞で突然倒れ、その日を境に祖父は一変してしまった。それまで太陽のように大きかった祖父が、まるで太陽に干された梅干しのように小さくしわしわになってしまっていたのだ。中学生だった私はそんな祖父を受け入れられず、気がつくと大好きだった気持ちはほとんど消え去り、お見舞いさえもほとんど行かなくなっていた。数年後、祖父は以前の太陽のような写真になって帰ってきた。私はようやく気がついた。お見舞いに行った時はいつも大粒の涙を流し力強く握手をする祖父を、私は毎回軽い気持ちで受け流していた。介護施設という柵の中での生活、家族に会えない寂しさ…。現実から逃げていた自分が恥ずかしかったし、心のどこかで罪悪感を隠し続けていた自分にも気づき、腹が立った。「ごめんなさい…。」今まで背負っていた後悔がすべて大粒の涙として溢れ出した。後悔は取り戻せない。私はこの思いを糧に、ボランティア団体のリーダーとして老人ホームでの活動に積極的に取り組んでいる。涙を流して喜ぶお爺さんやお婆さんの姿は、どこかであの太陽を思い出させてくれる。長崎県立佐世保商業高等学校(長崎県)中里由美さん私の精神論私は、高校に入学し、新しい学校生活に文句ばかりを言っていた。そんな私に母から言われた事がある。「あなたは、いつも詩集を読んでその本に感銘を受けているのに文句を言っている内容を聞くと全く生かせてないよね」と。その時、私は「はっ」とし自分の心の余裕のなさにやっと気付いたのだ。私はいつも、大好きな詩集を読んでいる。なぜならば、その詩を読むと勇気付けられたり、何か共感を得るものがあるからだ。しかし、それは読んでいる時だけの感動にすぎなかった。だから、実際に自分の心に余裕がなくなった時、感動した詩さえも自分の頭から消え去ってしまっていた。そんな心の余裕ももてない自分は、再び詩集を読み始めたのだ。読んでみると、いつもとは違うような気がした。今の自分と重ね合わせて読んでみると、文字の意味でしかとらえることのできなかったものだけでなく、その詩の深い意味や著者の伝えたい本当の気持ちが伝わったように感じた。読んで自分を振り返ると、文句を聞いてくれた母も友達も皆それぞれ嫌なことや悩みがあるのに、私は自分の不満ばかりをおしつけていた。社会にでると、今より様々な困難があると思う。今のようにしていては、やっていけないのだ。だから、もっと詩の内容をよく考え理解しながら読み、どんな時でも自分をコントロールできるようにしていきたい。それ