図書館・研究所

所長挨拶

所長挨拶

大阪経済大学中小企業・経営研究所は、その前身である1963年創設の中小企業経営研究所と1950年創設の産業経済研究所ならびに1964年創設の経営研究所が統合され、1989年に現在の体制となりました。
本研究所は、ユニークな多数の企業家を輩出し世界的にも注目される中小企業が厚く集積する大阪において、中小企業研究を中心として広く産業、経営などの分野についての研究活動とともに、産業や中小企業に関する数多くの文献・資料の収集活動も行っています。この取組みを通じて、大学などの研究機関だけでなく行政機関や中小企業支援機関などともネットワークを構築しながら先端的な研究成果を創出し提供しております。おかげさまで、中小企業に関する伝統ある専門研究機関として、日本国内はもとより、海外からも高い評価を受けています。また、中小企業研究を中心とする文献・資料は、専門図書館として質・量ともに充実しており国内外の研究者などに活用していただいております。
 ここで中小企業に対する位置づけや評価を顧みますと1995年のG-7において「Global Marketplace for Small and Medium-sized Enterprises」というパイロット計画が立案されたように、1990年代以降、国際的規模での中小企業研究が活発に行われるようになり、また各国の経済や産業において、あるいはグローバル経済の観点から中小企業が見直され、その再評価が行われています。また、国内に目を向けますと、1963年に制定された「中小企業基本法」が1999年に抜本的に改正され、「近代化すべき中小企業」から、「活力の源泉としての中小企業」へと大きく政策の方向が転換されました。さらに2010年に「中小企業憲章」が閣議決定され、地域経済や国際社会における中小企業の役割と期待そして支援の責務などが明記され、2014年には小規模事業者の役割を評価しその活動を支援する「小規模企業振興基本法」が施行されました。このように我が国の中小企業政策をみても、中小企業のポテンシャルに大きな期待を持ち、種々の施策が講じられております。
本研究所は、このようなグローバル・ネットワーク・エコノミーの進展と他方での地域経済の活性化、中小・零細企業の経営特性、中小企業政策の有効性などといった複眼的な視点から、中小企業の可能性を再認識し、学内外の研究者や行政機関、中小企業支援者などの協力を得ながらいくつかのテーマのもとに共同研究を組織化し研究の高度化を促進し、また国内および海外の研究者ならびに研究機関との学術交流を積極的に進めています。

今後、これまでのアカデミックな取組みを発展させながら、さらに国内外の行政機関、中小企業支援機関、産業界、実務家の人々とのネットワークを強化しながら「中小企業研究に関する知の交流と創造の拠点」としてのリサーチセンターづくりを目指していきたいと考えています。一層のご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。

                          
中小企業・経営研究所所長 太田 一樹