【人間科学部】人間関係の理論と実践「地域メディア」(2021年度)

地域メディアの現場を体験

「人間関係の理論と実践」は1年生を対象とした講義。大学で得た知識やスキルを実社会でどのように活かすかを考えるきっかけにするとともに、現場実習に取り組むことで、仲間や実習先の人たちとの人間関係を構築することを目的としています。実習は、地域災害実習、まち環境美化実習、登山による身体能力測定実習、地域メディア実習、自然カウンセリング実習などから選択します。
 
このうち城達也教授が担当する地域メディア実習では、「号外ネット」を発行している本気メディア株式会社にご協力いただき、地域メディアビジネスの運営を学んだほか、14名の学生が実際に取材活動を行い、記事を執筆。記者の仕事を体験しました。

学生たちの記事が地域のお役立ち情報に

学生が執筆した記事は、号外ネットに掲載、公開されています。
取材エリアは、大阪市だけでなく、堺市、八尾市、生駒市、西宮市、神戸市と広範囲。内容も飲食店、服飾店、河川敷ランニングコースに、犬のお散歩コース、絶景スポットの紹介のほか、UberEats配達員のリアルな声、ドイツの交響楽団元コンサートマスターへのインタビューなど、バラエティに富んでいます。
 
掲載後の読者の反応も分析する徹底ぶり。12月3日時点の各記事のPV数は、「八尾市の意外な絶景スポット」と「15年以上愛される地元の老舗ベーカリーレストラン!」の記事がどちらも2万回強までいったそう。城教授によると、公開した地域全体の読者数は異なるものの、全体的に一般の人たちに馴染みやすい記事がよく読まれているようです。

自ら考える、大学4年間で何を学ぶか

この実習のねらいについて、城教授は「学生1人ひとりがネットメディアの記事を書くという記者と同じ体験をすることで、彼らが将来プロとして働く心構えと、そのために4年間で自分にどんな技量が必要なのかを考えてほしいと思っています」と話します。
 
講義では、1年生ながら、文章の添削や取材の問題点を指摘するなど、かなり厳しく指導したとのこと。「特にネットメディアの仕事は不特定多数の読者にサービスを提供する仕事です。学生たちは記事を社会に向けて公開することの「面白さ」とともに「責任」も感じたでしょう。失敗しても、それはそれでよい勉強になったと思います」と講座を振り返りました。

実習に参加した学生の声

西本優花さん
初めは、1人で取材に行くことに怖気付いていました。しかし、実際にオーナーさんと話をしていると、沢山のお店の魅力を知ることが出来て、とても楽しい時間を過ごせました。そして、お店に客として関わることと、記者として関わることには、また違った楽しさがあることに気づきました。これから、視点を変えて過ごすことを大切にしていきたいと思います。

中納沙羅さん
バイオリニストの長谷川紘一さんを取材しました。すごい方だと聞いていたので取材当日は緊張しましたが、長谷川先生はとても気さくな方でたくさん面白いお話を聞かせて頂きました。国際的にご活躍される演奏家の方に直接お話を伺え、とても貴重な経験でした。

学生の記事一覧(公開順)