2024年4月1日より、中小企業・経営研究所の所長を務めさせていただくことになりました本間利通でございます。歴史ある研究所の所長を拝命し、この重要な役割を担うことの責任を感じております。
当研究所は、産業経済研究所(1950年創設)、中小企業経営研究所(1963年創設)、経営研究所(1964年創設)の3つの組織を統合して、1989年に現在の体制となりました。大阪という経済・文化の中心地において、中小企業研究を主として産業・経営学分野における幅広い研究活動と、産業や企業に関する数多くの文献・資料の収集活動を行ってきました。さらに、大学などの研究機関だけではなく行政機関や中小企業支援機関ともネットワークを構築してきました。おかげさまで、中小企業に関する伝統ある専門研究機関として、日本国内はもとより、海外からも高い評価を受けています。中小企業研究を中心とする文献・資料は質・量ともに充実しており、国内外の研究者の皆様に活用していただいています。
日本経済において中小企業が果たしている役割は多大なものがあります。しかしながら、少子高齢化、事業承継、人手不足やグローバル化など多くの課題がその前に立ちはだかっています。これらの課題を乗り越えることは、我が国の持続可能な経済成長という観点からも求められています。これらの課題に対して、当研究所は国内外の研究者や行政機関、産業界と協力して多角的な研究を推進して参ります。今後とも、当研究所は「中小企業研究における知の交流と創造の中心地」として、更なる飛躍を目指します。国内外の研究機関、行政機関、産業界との連携を一層深め、中小企業の持続可能な発展を支える研究活動に尽力いたします。皆様の変わらぬご支援とご協力を心よりお願い申し上げます。皆様との協働によって、よりよい中小企業の未来を切り開けるよう活動して参ります。
中小企業・経営研究所長
本間利通