【経営学部】租税法Ⅰ

―現場の仕事と課題を知る- 税理士・社会保険労務士による特別講演会を開催

2023年6月6日(火)、経営学部[Ⅰ]租税法(担当:古賀敬作)に、税理士法人山田&パートナーズの北岸悠香氏とグラビス税理士法人の大塩裕史氏を講師にお迎えし、「税理士と税務実践」というテーマでご講演いただきました。

 

税理士である北岸氏は、ご自身の経歴や現場での業務を踏まえた会計業界の全体像と税理士の役割、そして税理士試験制度について話した後、中小企業経営者の多くの方々が悩んでいる後継者問題と、その問題に直結する株式の承継問題にかかる税務について講義を展開。事業承継対策としての持株会社化による株式交換と事業マネジメントの効率化における税理士の具体的な役務提供についてお話がありました。
 
続いて税理士であり社会保険労務士でもある大塩氏からは、給与と業務委託に係る税務実践に関するお話がありました。テレワークなど働き方の多様化が進んだことで、業務委託やフリーランスといった請負が増加し、雇用と請負の境目が曖昧になっているという課題に触れ、給与(雇用)と業務委託(請負)では異なる制度が適用されることを踏まえて、使用側の税務リスクと労務リスクについて解説がありました。
 
講演会終了後には、税理士を目指す学生たちとの質疑応答がおこなわれました。
 

参加した学生の声

●税理士の業務は幅広いうえに、億単位のお金を扱うこともあり責任が大きく、やりがいのある重要な仕事だと感じました。また、会計業界の全体像から税理士の役割を知る良い機会となりました。
 
●税理士になるための過程をご自身の経験や最新のデータを交えて話してくださり、イメージしやすかったです。
 
●税理士・社労士の方々の実際の仕事の話しを聴くことで、リアルな仕事内容を知ることができました。
 
●今回、例として出てきた後継者問題について、少子化が進んでいる現代において注視しなければならないと感じました。また、ニーズの複雑化により、それに合わせた様々な中小企業、チェーン店が展開している市場において事業承継やリスクの軽減が可能であるHD(ホールディングス)化が必要になると思いました。
 
●給与と業務委託に関する税務では、Uber Eatsなどの具体的なお話しをしていただき分かりやすかったです。雇用とフリーランスでは労務上、税務上で大きく制度が異なることを知りました。